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 野村総合研究所(NRI)が発表した2007年3月期(2006年度)の連結決算は、売上高が前年度比12.9%増の3225億3100万円、営業利益が同20.4%増の438億9700億円、経常利益が同20.5%増の460億9900万円という好決算だった。

 売上高の2ケタ成長と20%を超える営業利益、経常利益の伸びは、ともに2年連続。また営業利益率は前年度の12.8%から13.6%へと0.8ポイント改善した。期初では、自らの抱える開発力などを勘案し、売上高、営業利益ともに前年度比1.5%増と保守的ともいえる業績予想を立てていたが、「既存顧客などからの仕事をなかなか断り切れず、想定以上の受注をこなした」(藤沼彰久社長)ことが上振れの主因という。

 業種別では、金融がとりわけ好調を維持しており、その売上高は前年度比18.4%増の2109億9700万円に達した。一方、金融分野に人員を割いた影響で、流通分野の売上高は同8.1%減に落ち込んだ。この結果、売上高に占める金融分野の構成比率は前年の62.4%から65.4%に上昇。逆に流通分野の構成比は17.4%から14.1%に後退した。なお、大口ユーザーであるセブン&アイ・ホールディングス向けのうち、電子マネー「nanaco」などのプロジェクトは金融に分類しているという。

 サービス種別では、ITソリューションのうちSI案件や自社開発製品の販売などで構成する「開発・製品販売」が前年度比21.4%増と好調。もう一つの柱である運用サービスは同8.6%増だった。

 受注残高は、開発・製品販売が前年度比1.7%減、ITソリューション全体でも同2.6%と見かけは落ち着きを見せている。これは大型案件の一部の生産が始まっていることなどによるもので、「実質的な需要の強さは前年度と同じ」(藤沼社長)という。2007年度の連結業績予想は、売上高が前年度比3.9%増の3350億円、営業利益が同4.8%増の460億円、経常利益が同4.1%増としている。「現在見込めている、確度の高い案件から予測を立てている」(同)といい、企業の投資意欲が衰えなければ十分に上振れがありそうだ。