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 経済産業省は5月1日,「情報システムに係る相互運用性フレームワーク(案)」を公開し,案に対するパブリックコメントの受付を開始した。フレームワーク案では「特定事業者の独自技術ではなく、オープンな標準を活用して実現されていることが望ましい」ことなどが記述されている。

 フレームワーク案は,2007年3月に総務省が公開し,2007年7月に発効する「情報システムに係る政府調達の基本指針」に関連して経産省が整備したもの。基本方針では,5億円以上の大規模システムは原則として分離して調達することがうたわれている。フレームワーク案では,分離調達を行うためにはサブシステムおよびそれを構成する部品間での相互運用性の確保が不可欠であるとし「特定事業者の独自技術を前提としたものではなく、多くの事業者が実装及び採用可能なオープンな標準を活用して実現されていることが望ましい」としている。

 また政府機関が蓄積するオフィス文書などのデータについても「将来にわたってそのデータに対するアクセスが保証される形式(フォーマット)でデータが格納される必要がある。そのためには、ベンダー独自の技術に依存しており他のベンダーが合法的にその形式で格納されているデータにアクセスする手法を開発することができない方式、またはデータの論理構造が公開されていない形式を用いてデータを格納・保存することは望ましくない」としている。また「データにアクセスするために特定の製品を購入しなければならないなど、利用者に新たな投資を強いるものであるべきではない」と記述している。

 フレームワーク案には「中立的な調達仕様の例」などの記述例も掲載されている。例えばOSに関して「最新の『Microsoft Windows XP Professional』と同等以上」,「『Solaris 7』と同等以上」,「『RedHat Enterprise Linux』」といった記述は商標名を使用した要求要件の例であり,中立性確保のための記述例としては「マルチユーザ、マルチタスク、TCP/IP ベースのネットワーク機能及びグラフィカルユーザインタフェースを持つパーソナルコンピュータ用のオペレーティングシステム」,「POSIX 規格に準拠したオペレーティングシステム」,「LSB 標準に準拠したオペレーティングシステム」などを挙げている。

 同様にオフィス・ソフトに関しては「最新の『ジャストシステム一太郎』と同等以上」や「最新の「Microsoft Word」と同等以上」などは商標名を使用した要求要件の例であり,中立性確保のための記述例としては「日本語文書処理が可能なワードプロセッサソフトウェアで、罫線機能を持つもの」,「OASIS 公開文書形式標準に準拠した文書の読み込み、編集、印刷及び書き出しが可能な日本語ワードプロセッサソフトウェア」を挙げている。

 パブリックコメントの受付は,5月1日から5月30日まで,電子メールまたはFAXで受け付けている。

◎関連資料
「情報システムに係る相互運用性フレームワーク(案)」に対する意見募集について