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 電通国際情報サービス(ISID)は5月11日、2007年3月期の決算を発表した。売上高が前年比9.4%増の751億7100万円、営業利益が前年比24.6%増の33億6300万円だった。特に、金融業向けのシステム開発が好調で、増加した売上高の6割以上を金融分野で稼いだ。一方、もう1つの柱である製造業向けに勢いがなかった。本格販売を控えた新CADシステムに不具合が見つかり、中間期の見通しよりも13億円(単体・製造業分野)ほど売り上げを落とした。

 全体的にプラス基調ではあったが、いくつか不安要素もあった。前回の中間決算で発表した不採算案件が、上期だけで3件、5億円規模となり、利益を圧迫した。ただし、「07年3月期下期はゼロ。08年3月期もまだ不採算案件はない」と古川英昭最高経営責任者は話す。不採算案件対策として06年5月から導入した、早期発見レビューやPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)による監視などの施策によって、改善されてきたという。

 喫緊の課題となっている、製造業向けの3次元CADシステム「NX」の不具合問題については、「07年6月までに、ISID側の修正要望が入った改善版が出荷される予定だ。ここでとりあえずのメドをつけたい」(古川最高経営責任者)としている。米UGS製のNXは、これまでISIDが主力で販売してきたCAD「I-deas」の後継製品。ISIDでは07年3月期までに先行ユーザー企業に導入するなどして、08年3月期からは本格的な販売に移る算段だった。ところが、先行導入時に想定外の不具合が発覚。その修正への対応や技術的なサポートなどに手間取り、販売に注力できなかった。結果として、販売機会の損失、技術支援などの販管費の増大などが響き、07年3月期中間期からの予想が連結ベースで約20億円減る主因となった。