韓国のSamsung Electronicsは現地時間の5月14日,同社のDDR3(Double Data Rate 3)ベースのソリューションが,米Intelの認定プログラムに合格したと発表した。この認定は,Intelのパソコン向けチップ・セットとの互換性を保証するもの。今回,Samsungの13種類のDDR3モジュールと8種類のモノリシック・デバイスが検証テストに合格した。
DDR3メモリーは,最大1.6Gビット/秒のデータ転送速度を実現し,従来のDDR2と比べて2倍に相当するメモリー帯域幅を提供する。そのため,3次元グラフィックスとマルチスレッド化されたアプリケーションの両方でパフォーマンスの向上が期待できるという。また,動作電圧がDDR2の1.8Vに対して,DDR3では1.5Vに低下するため,ノート・パソコンのバッテリー駆動時間が長くなるという。さらにDDR3モジュールは,DIMM(Double Inline Memory Module)上に熱センサーを搭載することで,システムの熱管理を最適化できるとしている。
SamsungのMemory Marketing担当副社長を務めるKevin Lee氏は,「SamsungのDDR3メモリー・チップとモジュールがIntelのデスクトップ・プラットフォーム上で動作したということは,2007年にDDR3がデスクトップ向けの主要技術になりつつあることを明確に示すものである」とコメントしている。
米ロサンゼルスで開催中のWindows向けハードウエア開発者のカンファレンス「WinHEC 2007」では,Samsungは8GバイトのDDR3メモリーを搭載する高性能デスクトップ・パソコンを展示している。システムは2GバイトのDDR3メモリー・モジュール4個を搭載する。
Samsungは,2007年下半期にDDR3チップの販売を開始するために,同年6月末までに量産体制に入る予定。
[発表資料へ]