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写真1 会見するユージン・カスペルスキー氏
写真1 会見するユージン・カスペルスキー氏
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写真2 高度な暗号化を使うウイルスに懸念があるという
写真2 高度な暗号化を使うウイルスに懸念があるという
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 ウイルス対策ソフトメーカーであるロシアのカスペルスキー研究所所長のユージン・カスペルスキー氏は2007年5月15日、ウイルスの動向や技術的な不安要素などについて講演した(写真1)。

 同氏が懸念しているものは2つあるという。一つは、ウイルスが悪用する暗号化技術。「犯人が利用する暗号化技術が向上したら、とても危険な状況に陥る」と警鐘を鳴らす。2005年に出現したウイルス「PGcode」や2006年の「Cryzip」を例に上げ(写真2)、より高度な暗号化技術を使ってファイルを暗号化するウイルスが登場すると「技術的な問題になる」。

 もう一つは、対策ソフトの検出技術をかいくぐるタイプのウイルスである。最近のウイルスには、ウイルス対策ソフトのプロセスを探し出して止めてしまったり、ウイルスのパターンファイルの更新を妨害するものが多いという。ウイルス対策ソフトの検出から逃れるためだ。

 カスペルスキー研究所のウイルス対策ソフト「Kaspersky 6.0」は、パターンファイルを使ってウイルスを検出する技術と、ウイルスの振る舞いから検出する技術の2つを併用している。しかし、これらの検出技術をかいくぐるウイルスが出てきたため、「ウイルス検出率は95%まで落ちている」。そこで、次期バージョンでは新たな検出技術「トリプルディフェンス」を取り入れるという。技術の詳細は不明である。

 更新料が無料の製品が発売されていることに対しては、「ウイルスの技術を調査したり、技術革新を進めていくことはウイルス対策ソフトメーカーの責任であり、それを犠牲にしてまで更新料を無料にしたりして安くすることはしない」(同氏)と答えた。