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 マイクロソフトのサーバーOSで,32ビット版と64ビット版の両方が提供されるのは2007年内のリリースされる「Windows Server 2008」が最後で,2009年にリリースされる「Windows Server 2008 R2」からは64ビット版のみが提供されることが明らかになった。米MicrosoftでWindowsコア・コンポーネント開発を統括するBen Fathi氏が5月18日,東京都内で開催した記者会見で明らかにした。

 マイクロソフトは,Windows XPやWindows Server 2003,SQL Server 2005などで,32ビット版と64ビット版(Itanium版とx64版)の双方を提供している。しかしサーバー・ソフトウエアにおいては,64ビット版への完全移行も進めており,2006年末にリリースされた「Exchange Server 2007」ではx64版のみがリリースされた。サーバーOSも64ビットへの移行を進め,2009年の「Windows Server 2008 R2」で64ビットに完全に移行する。

 Fathi氏はOSの64ビットへの移行を「セキュリティを大きく強化するチャンス」と表現する。「われわれは16ビットから32ビットへの転換期に,このチャンスを逃してしまった。しかし,Windows VistaやWindows Server 2008(いずれも開発コード名はLonghorn)では,セキュリティが強化されている」(Fathi氏)

 実際に,Windows VistaやWindows Server 2008におけるセキュリティ機能は,32ビット版と64ビット版でかなり異なっている。例えば64ビット版では,電子署名の無いカーネル・コード(カーネル・モードで動作するプログラム)は一切動作しなくなっている。

 OSが32ビットから64ビットに移行したり,64ビット版だけセキュリティが強化されたりすると,アプリケーションの互換性が損なわれる恐れがある。これについてFathi氏は「Windows Server 2008には,仮想化機能も搭載される(製品のリリースから180日以内に追加される予定)。32ビットのワークロードは,仮想マシン上で実行するのが望ましいだろう」と語った。

 記者会見でFathi氏は,マイクロソフトが進めているプログラム開発時におけるセキュリティ強化の取り組みについてもアピールした。Fathi氏は,「Windows Vistaにおいて,リリース後90日間に見つかったセキュリティぜい弱性の数はわずかに1件であり,この数はWindows XPや,Red Hat Enterprise Linux 4やUbuntu 6.06といったLinuxディストリビューション,Mac OS X 10.4と比べても圧倒的に少ない。またSQL Server 2005に関しては,リリースから1年間で1件もセキュリティぜい弱性が見つかっていない。他社のデータベース製品で数十個ものぜい弱性が見つかっているのとは対称的だ」と強調した。