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写真●アクセンチュア システムインテグレーション&テクノロジー本部の沼畑幸二テクノロジーコンサルティング統括 エグゼクティブ・パートナー
写真●アクセンチュア システムインテグレーション&テクノロジー本部の沼畑幸二テクノロジーコンサルティング統括 エグゼクティブ・パートナー
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 「ITによって生産性が向上したと認識する日本企業は52%。IT投資と経営目標の整合性がとれていると認識する企業は38%。CIO(最高情報責任者)と経営層との連携がとれていると認識する企業は43%」――。アクセンチュアは5月21日,同社が2006年9月~10月に実施した,日本企業のIT生産性に関するオンライン調査の結果を公開した。

 回答したのは,従業員1000人以上または売上高5億ドル以上の企業に勤める,IT部門の管理職115人とIT部門以外の管理職117人の計232人。06年2月に米国企業を対象に実施した同様の調査と比較すると,冒頭に示した生産性,整合性,連携に関する認識は,いずれも数値が大幅に低かった。ITによって生産性が向上したと認識する米国企業は75.5%に達しており,日本企業はこれより23.5ポイントも低い。自社のIT生産性に自信のない企業が多いことがうかがえる。

 アクセンチュアの沼畑幸二テクノロジーコンサルティング統括 エグゼクティブ・パートナーは,「日本企業のIT生産性が低い原因は,大きく2つある。ビジネスとITに乖離が生じていることと,IT投資の構造に問題があることだ」とみる(写真)。

 ビジネスとITが乖離している実態については,「日本企業は業務部門が縦割りでITガバナンスが効いておらず,IT資産が分散している。情報システム部門と業務部門との間の意識のズレも大きい。CIOは役割が不明瞭な上に兼任者が多く,経営にコミットできていないようだ」(沼畑パートナー)と指摘する。

 また,IT投資が構造的に問題を抱えるという原因については,ハード/ソフトの保守費用や通信費といった固定的なコストの割合が高いことが背景にある,と分析する。「05年にアクセンチュアが実施した調査では,日本企業は固定的な支出がIT予算の76%を占めるという結果が出た。グローバルの平均53%と比べて格段に割合が大きい」(沼畑パートナー)。

 IT生産性向上のために必要な施策は,4つあるという。(1)CIOおよび情報システム部門の役割やミッションを明確にすること,(2)IT投資のルールを確立し,透明度を高めること,(3)IT人材の育成に業務部門と一体となって取り組むこと,(4)コスト削減だけではなく事業の成長戦略に寄与する全社的IT戦略を確立すること,である。