PR
OLAPフロントエンドの「Voyager」
OLAPフロントエンドの「Voyager」
[画像のクリックで拡大表示]

 BI(ビジネス・インテリジェンス)ソフト大手の日本ビジネスオブジェクツは,同社のBI基盤「BusinessObjects XI」を,2007年5月2日に機能拡張した。Officeソフトとの組み合わせやWebサービス化などの連携機能を強化したほか,OLAP分析をWebブラウザ経由でできるようにした。機能拡張のためのパッチは無償で配布する。

 機能強化の方法は,5月2日にリリースした「BusinessObjects XI Release 2 Productivity Pack」と呼ぶ機能拡張パッチによって実施する。同パッチの適用により,大きく,キーワード検索機能,他アプリケーションとの連携機能,OLAPフロントエンド---,の3つが強化される。

 キーワード検索機能は,BI環境の情報リソースを対象にキーワードで検索をかけた結果をドリルダウンしていくことで,新たな検索クエリーを動的に生成して検索結果を得られる,というもの。あらかじめ決められた検索結果レポートを得るだけでなく,任意の検索結果レポートを動的に得ることが可能になる。

 他アプリケーションとの連携機能は,ExcelやPowerPointといったMicrosoft OfficeソフトをBIのフロントエンドとして使えるようにしたほか,BusinessObjects XIへの検索インタフェースをWebサービス化して他アプリケーションから利用できるようにした。Webサービスを定義して生成することで,例えば業務ユーザーのためのリアルタイムBIを実現するため,BPM(ビジネス・プロセス管理)ソフトと連携することが可能になる。

 OLAPフロントエンドは,業務ユーザーというよりは,どちらかというとデータ・ウエアハウスなどの蓄積型データをアナリスト部門の担当者が分析するためのソフトである。ソフトの名称は「Voyager」。従来は同種のソフトとして「OLAP Intelligence」と呼ぶソフトウエアを用意していたが,今回のVoyagerはOLAP Intelligenceを置き換えるものとなる。

 Voyagerは,Webアプリケーションであり,Webブラウザから利用できる。HTTPの非同期アクセスによってリッチ・クライアントを実現するAjaxを採用し,Webアプリケーションでありながら専用のクライアント・ソフト並みの操作性を実現したとしている。従来のOLAP Intelligenceは専用のクライアント・ソフトであったため,クライアントPCへのインストールが必要であり,管理負荷が高かった。