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図 富士通が実演したWiMAXによる映像伝送
図 富士通が実演したWiMAXによる映像伝送
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 富士通は「Interop Las Vegas 2007」の展示会場で、モバイルWiMAX(IEE802.16e)の試作システムによる映像伝送を実演した(図)。同社は、5月21日にモバイルWiMAX対応のベースバンドLSIを発表するなど、同技術の開発に力を入れている。

 今回同社が実演したのは、映像サーバーから基地局を経由して、同社のLSIを搭載した試作ボードにMPEG-2の映像を送信するというもの。会場では、電波を飛ばすことができなかったため、ケーブル経由で信号を送信した。今回発表したLSIは、90nmのCMOS技術により製造する。これにより消費電力を抑えている。18.6Mビット/秒のデータ受信時の消費電力は240mWという。複数のアンテナを利用したMIMO(マルチインプット・マルチアプトプット)通信にも対応する。

 サンプル品は7月にリリース、8月からは部品表やドライバ・ソフトウエア、開発ツールを同梱したリファレンス・パッケージを提供する。「サード・パーティが自ら開発する部分がほとんどなく、ほぼそのまま製品化できるようにした」(富士通電子デバイス事業本部の阿波賀信人モバイル事業部長)。リファレンス・パッケージには、PCカード向けのものと、組み込み機器向けのものの2種類を用意する。

 モバイルWiMAXは、既に韓国でサービスが始まっており、台湾や日本、米国でもサービスの開始が見込まれている。日本では、モバイルWiMAXの利用が想定される2.5GHz帯に関して総務省が事業者の参入指針を示したばかりだ。米国では、700MHzの周波数オークションが2008年にも実施されるという。富士通は、こうした動きをにらみながら、新興市場で先行しようという狙いがある。