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 総務省は2007年5月25日,NHKの受信料制度の在り方に関する研究会を立ち上げると発表した。受信料を取り巻く環境の変化を踏まえ,公平で透明性のある受信料体系の在り方を検討するのが目的である。6月1日に第1回会合を開催し,2007年10月をメドに報告書をまとめる予定だ。

 NHKは現在,受信料を払っている世帯の比率を70%としている。これに対して総務省は,NHKが総世帯数を実際より少なく見積もっているため,支払い率は70%よりも低いのではないかとみている。そこで研究会ではまず,支払い率を算定するベースとなる世帯数や事業所数などのデータを精査し,70%という支払い率が正しいかどうかを調べる。

 このほか研究会では,(1)割引制度など現行の受信料体系の課題,(2)衛星受信料体系の課題──なども検討する。前者の割引制度をNHKは既に,単身赴任者や学生を対象に導入している。さらに2008年度には,事業所を対象にした割引制度の導入も計画している。こうした制度が,受信料の公平負担の面で問題がないかどうかを検討する。

 後者の衛星受信料体系の課題とは例えば,BS放送のアンテナを設置してあるマンションなどに住んでいると,NHKのBS放送を見る意思がなくても衛星契約の対象になる点である。こうした受信料体系が適当かどうかも検討する。そのうえで,視聴者の視点から見た今後の受信料制度の在り方を提言する予定だ。

 なお,総務省が新たに立ち上げる研究会の名称は,「公平負担のための受信料体系の現状と課題に関する研究会」である。慶応義塾大学メディア・コミュニケーション研究所の菅谷実教授や,横浜国立大学経済学部の鳥居昭夫教授,立教大学法学部の舟田正之教授など9人の有識者で組織する。