大塚製薬でファイブミニとオロナミンCのマーケティングを手がける,井上将司マーケティング マネージャーは,6月6日から7日にかけて開催されている「NET Marketing Forum」で,同社のネット・マーケティング戦略を説明した(写真)。「今は生活者主導型社会。どう口コミを誘発できるかが重要課題だった」(井上マネージャー)。
同社が作ったキャラクターがmixi内で話題をさらったのは,昨年のことだ。「ファイバー美人大学@mixi_campus」と,「体内怪人ファンコミュ!」という二つのコミュニティを作り,架空のキャラクター「美人大学警備員」と「悪の親玉アクダマーキン」を管理人にした。そして,それぞれがコミュニティ内でやり取りし,「怪人が美人を襲う」「美人警備員が怪人を倒す」という構図を作った。
これがネット上で話題になり,コミュニティが活性化。プロモーション用Webサイトへユーザーを誘導するようにしたところ,当初は数百程度だったプロモーション用Webサイトへの1日あたりのアクセス数が3カ月後には1万を超える日もあるほど急増したという。
ファイブミニは広告予算が潤沢とはいえず,主要飲料の2~3割程度。20年近いファイブミニの歴史の中で,テレビCMを使わずにネットに注力したのは初めてだったという。「ネットを活用するにしても,いかにWebサイトに誘導するかが悩みどころだった」と井上マネージャーは打ち明ける。そこでmixiを利用した。
今年は,全く別のキャラクターを使っているが,「昨年と異なり,今年は当社が仕掛けなくても,キャラクターのコミュニティがmixi内にできていた」(井上マネージャー)。さらに,今月にも,セカンドライフを利用してWebサイトへの誘導をすすめる予定だ。