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IT Japan 2007で業務改革事例を披露するNECの矢野薫社長
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 「従来のITは,合理化・効率化といった“守り”の道具だった。これからは,利益を追求する“攻め”道具として活用されるようになる」。NECの矢野薫社長は7月10日,東京都内で開催中の「IT Japan 2007」にて,同社における「業務プロセス」「ワークスタイル」などITを活用した業務改革事例を披露。「ITとNW(ネットワーク)の融合により,ビジネス革新が加速する」(同)と訴えた。

 業務プロセス改革の事例としては,通信機器を生産する同社子会社(NECワイヤレスネットワークス)の成果を披露。「SCM(サプライチェーン管理)とICタグの活用で,生産性は10倍,製品の不具合率は20分の1になった」(矢野社長)。

 例えば,SCMシステムにより部品調達先や物流会社とデータを連携することで,部品の欠品を撲滅したり,受注から出荷までのリードタイプを1.5カ月から2週間に短縮。さらに,ICタグを搭載した「電子カンバン」の導入により,1000種類の商品を同一ラインで生産可能にしたり,作業ミスを防ぐために生産現場のディスプレイに個々の設定情報を表示するようにした。これにより,製品の不具合率を3年間で20分の1に下げたほか,1カ月当たりの生産台数を数千台から2万5000台(2007年6月実績)にまで引き上げた。

 ワークスタイル改革の事例では,社員の位置情報を自動収集するシステムを活用したフリーアドレス・オフィスや,TV会議システムを活用したテレワーク制度,ペーパーレス化など,NEC本体で実施している業務改革の成果を披露。営業担当者やSEの顧客対面時間が40%増加したほか,無駄な会議時間が45%減,電話の無駄が77%減,外出関連交通費が55%減など,「想定以上の成果を得た」(同)という。

 これらの業務改革は,「現場で働いている社員の努力があってこそ」と矢野社長は言う。ただし,「社員を裏で支えるITとNWがなければ,ここまでの成果は得られなかっただろう」(同)と付け加える。

 今回披露した業務改革事例はいずれも,同社が注力しているNGN(次世代ネットワーク)とは無関係の成果だ。これに対し矢野社長は,「ITとNWが融合するNGNは,企業の業務改革など“攻め”のIT活用を強力に後押しする。自社の経験だけでなく,NGNの先行事例で培った技術力を生かし,企業のビジネス革新に貢献したい」と,しっかりとNGNをアピールした。