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トヨタIT開発センターの宮田博司社長
トヨタIT開発センターの宮田博司社長
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 7月11日,開催されたイベント「IT Japan 2007」の中で,トヨタIT開発センターの宮田博司社長が講演,同社が自動車に個性を持たせる「カーソナリティ」の研究を進めていると語った。

 宮田社長によると,カーソナリティとは自動車が持つ知性やパーソナリティのこと。将来,ドライバーがカーソナリティを持つ車と対話しながら運転できるような技術を目指しているという。

 このような夢の技術を実現するために,同社ではソフトウエアの研究を進めている。また,現在の自動車はまだ十分にITやソフトウエアを活用できていないという。「現在の車は100個くらいのマイクロプロセッサを載せているが,ほとんどは機械の電子制御のため」(宮田社長)。そうではなくて,自動車でより知能的な情報処理ができるようになると「違った世界が生まれる」(同)はずだ。

 その際に重要となるのが,車と車や道路と車,ドライバーと車の間のコミュニケーション技術。トヨタIT開発センターでは,車-車間通信で使う周波数帯の研究といった基礎的な部分から,無線方式をプログラムによって動的に変更できるようにするソフトウエア無線,マルチコアCPU,グリッド技術など,さまざまなソフトウエアやIT技術を研究している。

 宮田社長は「車は命を預かる製品なので非常に高い信頼性が求められる。また,開発から生産,製品としての終焉に至るまでのライフサイクルも20年以上。さらに,産業全体が膨大なすそ野を持つ垂直統合型産業でもある。一方,ITはベストエフォートの面がかなりあり,ライフサイクルも非常に短い。産業構造は水平分業」と説明。自動車とITの産業構造の大きな違いを指摘しながらも,IT産業といっしょに研究開発を進めたいと語っていた。