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 総務省は7月11日,2.5GHz帯で固定利用に割り当てる地域バンドの免許方針を決定,公表した。固定系地域バンドはデジタルデバイドの解消や地域公共サービスの向上を図るために用意した周波数帯で,5月15日に公表した方針案(関連記事)を一部修正した。

 最大のポイントは「第3世代携帯電話(3G)事業者とそのグループ会社を対象外」とする制限をはずしたこと。パブリック・コメントではこの制限に対する賛成の意見も多かった。しかしその一方で,自治体などから反対の意見が寄せられ,「デジタルデバイドの解消に向けた取り組みでこれまで実績のある3G事業者とそのグループ会社の参入を認めることは適当と判断した」(総務省)。ただし,全国バンドの認定を受けた事業者は申請できない。

 また通信方式は,「当分の間はWiMAX」と修正した。方針案では「WiMAXまたは次世代PHSのどちらかを全国で一方式」としていたが,「今後,次世代PHSでWiMAXと共存しやすいシステムが開発される可能性がある」(総務省)。通信方式を一つに限定することなく,WiMAXと次世代PHSが共存できる可能性を残した。

 このほか,初回に限り,一定の募集期間を設けることにした。方針案では免許申請の受付期間を設けておらず,「早い者勝ち」になる可能性があった。初回の募集期間後は随時申請を受け付け,受け付けた順番で処理する。「募集の開始は年内または来年早々になる見込み。募集期間は数カ月間を考えている」(総務省)。

全国バンドの方針案はほぼ変更なし

 電波監理審議会(電監審)は同日,移動利用(モバイル)に割り当てる全国バンドの免許方針案(正確には,「2.5GHz帯の周波数を使用する特定基地局の開設に関する指針案」)を適当とする答申を出した。

 総務省は全国バンドも「3G事業者とそのグループ会社を対象外」とする方針案を公表しており,5月15日~6月15日に実施した意見募集後も「軽微な修正だけ」(総務省)で電監審に諮問した。NTTドコモとKDDIはパブリック・コメントで「既存3G事業者の申請も受け付けるべき」と反論していた(関連記事)が,当初の方針案で押し切られた格好だ。

 電監審会長の羽鳥光俊・中央大学理工学部教授は今回の免許方針案を「適当」と審議したことについて「審議でポイントとなったのは3分の1未満という数値。パブリック・コメントでは2分の1未満や5分の1未満とすべき意見もあったが,3分の1未満が妥当と判断した。異論は全くなかった」とコメントしている。総務省は今回の答申を受け,今月中にも免許申請の受け付けについて公表する予定である。

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