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総務省の青木課長
総務省の青木課長
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 総務省は、自治体が発生主義・複式簿記会計を導入するためのマニュアルを9月にも公表する。7月12日に都内で開催された「行財政改革シンポジウム2007」(主催:日経BPガバメントテクノロジー)の基調講演で、総務省自治財政局財務調査課の青木信之課長が明らかにした。

 総務省は、2006年7月に発足させた「新地方公会計制度実務研究会」において、今年2月まで岡山県倉敷市と静岡県浜松市で発生主義・複式簿記会計導入の実証的検証を行った。倉敷市では新たに定めた「基準モデル」(2章方式)、浜松市では「総務省方式改訂モデル」(3章方式)について、それぞれ表示科目の選定や効率の良い作成の手法などの検討を進めてきた。これら検討結果を基に、入力マニュアルなどを作成している。青木課長によると、遅くとも9月までには、それぞれの方式に沿ってどう入力していくのかについてのマニュアル、資産の評価のルール、両方式の比較を可能にするための方法を公表予定だという。

 総務省は昨年8月、行政改革推進法(簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律)および「基本方針2006(経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006)」を踏まえ、地方自治体単体および関連団体等も含む連結ベースで、「基準モデル」または「総務省方式改訂モデル」を活用して、発生主義の活用及び複式簿記の考え方の導入を図り、「貸借対照表」「行政コスト計算書」「資金収支計算書」「純資産変動計算書」の4表の整備を求める事務次官通知を各自治体に発出した。

 この通知を受け、取り組みが進んでいる団体、都道府県、人口3万人以上の都市は3年後(2009年度)までに、取り組みが進んでいない団体、町村、人口3万人未満の都市は5年後(2011年度)までに、前年度分の4表の整備、または4表作成に必要な情報の開示に取り組むこととなっている。自治体は従来の現金主義・単式簿記による会計処理とは別に、これら作業が必要となる。現在、こうした複式簿記に対応する財務会計システムを導入している自治体はほとんどなく、作業効率化のためシステム対応を検討する団体が増えてきている。