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アドビシステムズ社長のGarrett J. Ilg氏(写真左)と,SAPジャパン社長のRobert Enslin氏(写真右)
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SAP Interactive Forms by Adobe
SAP Interactive Forms by Adobe
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 業務アプリケーションの構築・実行環境を提供するSAPジャパンは2008年にも,米Adobe SystemsのGUI環境「Adobe AIR」(旧称Apollo)ベースのクライアントを出荷する。また,この7月には,アドビシステムズ日本法人の人員が2人参画する全12人のプリセールス組織「アドビ・コンピテンスセンター」をSAPジャパン内に設立した。SAPジャパンとアドビシステムズが共同で組織を立ち上げるのは,今回が初めてである。

 アドビ・コンピテンスセンターは,プリセールス9人(SAPジャパンが8人,アドビシステムズが1人),技術者3人(SAPジャパンが2人,アドビシステムズが1人)の合計12人で構成する。SAPジャパン内に設置し,SAPジャパンの営業活動を支援する。SAPジャパンのユーザー企業から見たメリットは,アドビシステムズの参画により,SAPジャパン製品の機能の向上が見込める点や,情報が入手しやすくなる点などである。

 SAPジャパンの親会社である独SAPは,SOA(サービス指向アーキテクチャ)のためのEAI(Enterprise Application Integration)ツール群「SAP NetWeaver」を持つJ2EEアプリケーション・サーバー・ベンダーでもあり,比較的大規模なシステムを得意としている。一方のAdobe Systemsは,PDF文書やFlashなど,業務アプリケーション画面をリッチ・クライアント化する技術に長けたベンダーである。ColdFusionと呼ぶWeb画面の生成機能に注力したアプリケーション・サーバー製品も持つ。

 SAPとAdobe Systemsの協業は2002年に開始された。SAPから見れば,PDF文書などを用いたリッチ・クライアント化によってSAP製品群の使いやすさが高まり,結果としてSAP製品群のユーザー数を増やせる,という狙いがある。一方,Adobe Systemsから見れば,SAP NetWeaverへのOEM供給によって,販売経路を拡大できる。

 技術供与の具体的な成果として,SAPは2005年第2四半期,PDFをSAP製品のGUI画面として利用するミドルウエア「SAP Interactive Forms by Adobe」を,SAP NetWeaver製品群に組み込んで出荷した。こうした製品には,FlashでGUI画面を開発する「Adobe Flex」をベースとする「SAP NetWeaver Visual Composer」などもある。

 2008年には,SAPのクライアント環境である「SAP NetWeaver Business Client」を,「Adobe AIR」(Adobe Integrated Runtime,旧称Apollo)ベースにするという。Adobe AIRは,Flashなどを用いたWebアプリケーションを,デスクトップ・アプリケーションとしてネットワークに接続していない状態でも利用できるようにするものである。