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写真1●Isilon Systemsでマーケティング・コミュニケーション担当ディレクタを務めるChris Blessington氏
写真1●Isilon Systemsでマーケティング・コミュニケーション担当ディレクタを務めるChris Blessington氏
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写真2●Isilon IQシリーズのIsilon IQ AcceleratorとIsilo IQ 1920。
写真2●Isilon IQシリーズのIsilon IQ AcceleratorとIsilo IQ 1920。
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 クラスタリング接続によって容量と性能を拡張可能なNAS「Isilon IQ」を提供しているアイシロン・システムズは7月27日,シリーズ中で最大容量となる1ノード9Tバイトの新機種「Isilon IQ 9000」の出荷を開始した。限られた床面積で可能な限り大容量のストレージを確保したい需要に適する。参考価格は,3ノードから成る最小構成時に2800万円程度から。開発会社は,米Isilon Systems。

 Isilon IQは,最大96ノードまでクラスタリング接続して性能と容量を拡張できるNASストレージである。クラスタに対してノードを追加することによって,性能や容量を簡単に増やすことが可能である。ビデオ映像や音声データ,CAD(コンピュータによるデザイン)といった,非構造化データの爆発的な拡大に対処するのが狙い。Isilon IQを全面的に採用している例には,動画共有サイトのYouTubeやDailymotion,SNSのMySpace.com,仮想世界のSecond Lifeなどがある。

 個々のノードは動作周波数3.2GHzのIntel Xeonを搭載した高さ2Uのラック・マウント型PCサーバーであり,FreeBSDをベースに独自開発した分散ファイル・システム用OS「OneFS」が稼働する。ノード間のインターコネクトにはInfiniBandまたはギガビット・イーサネットのいずれかを使用し,ノード同士がRAIDを構成,ノードにまたがる単一のファイル・システムを運用できる。

 搭載するディスク容量に応じ,ディスクを一切備えないIsilon IQ Acceleratorから,Isilon IQ 1920(1.92Tバイト),IQ 3000(3Tバイト),IQ 6000(6Tバイト),今回出荷するIQ 9000(9Tバイト)までを用意する。いずれの機種もCPU処理能力は共通であり,搭載するディスク容量だけが異なる。また,IQ 6000とIQ 9000の2機種に限るが,1ノードあたりのディスク容量を2倍に増やすための,CPUを搭載しないディスク拡張専用ユニットも用意する。IQ 6000専用のEX 6000と,IQ 9000専用のEX 9000である。例えば,IQ 9000とEX 9000を組み合わせると,容量が1ノードで18Tバイトになる。

 このように,ノードあたりのCPU性能は変化させない一方で,ノードあたりのストレージ容量を複数用意している狙いは,クラスタ・システム全体で,データ転送速度とストレージ容量のバランスを,ユーザーの需要に応じて決められるようにするためだ。データ転送性能を高めたい場合には低容量のノードを使い,データ転送性能よりも床面積あたりのストレージ容量を増やしたい場合は容量の大きなノードを使えばよい。例えば,IQ 9000を3ノード用意すると,容量27Tバイトを3台のPCサーバーでハンドリングすることになる。一方,IQ 1920を3ノード用意すると,容量5.76Tバイトを3台のPCサーバーでハンドリングすることになる。

 今回,新機種として出荷するIQ 9000およびEX 9000は,Isilon IQシリーズの中で,搭載するディスクがもっとも大容量なノードとなる。具体的には,容量750GバイトのSATAディスクを搭載してノードあたり9Tバイトとした機種である。より大容量のノードを製品化した背景について,Isilon Systemsでマーケティング・コミュニケーション担当ディレクタを務めるChris Blessington氏(写真1)は「性能よりも容量を欲するユーザーが増えてきており,床面積あたりの容量をとにかく増やして欲しいという声が高まっている」と説明する。

 Isilon IQシリーズの参考価格は,3ノード構成時にそれぞれ以下の通り。Isilon IQ 9000は2800万円程度から,IQ 6000は2564万円程度から,IQ 3000は1770万円程度から,IQ 1920は1516万円程度から,IQ 200は991万円程度から。

 また,アイシロン・システムズはIQ 9000/EX 9000の出荷と同時に,シン・プロビジョニング機能を備えたディスク・クオータ・ソフト「SmartQuotas」の出荷も開始した。このソフトを使えば,ユーザー単位だけでなく,部門などのグループ単位やディレクトリ(フォルダ)単位でクオータ(容量制限)をかけることが可能になる。

 クオータとしてシン・プロビジョニング,すなわち実容量を超える仮想的な容量を設定できる。例えば,技術部門に100Tバイト,調査部門に60Tバイト,マーケティング部門に40Tバイトのクオータを設定したとする。合計で200Tバイトになるが,実際に用意するディスクは半分の100Tバイトでも構わない。物理ディスクが足りなくなってきたら,ノードを追加するだけで対処可能となる。