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写真●第1四半期決算を発表するNTTドコモの中村維夫社長
写真●第1四半期決算を発表するNTTドコモの中村維夫社長
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 NTTドコモは7月27日,2007年度の第1四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比2.9%減の1兆1829億円,営業利益は同25.2%減の2039億円の減収減益。同社の中村維夫社長は,「端末販売台数が増えたことによる営業費用の増加や,基地局数の増加による経費増などが減収減益の要因」と説明した。ただし中村社長は,「確かに悪い数字だが通期予想に対する営業利益の進捗率は26.1%を達成している。計画上はほとんどブレはない」と語り,順調に計画が推移している点も強調した。

 会見では同日に発表した,2年単位の継続契約を条件に携帯電話の基本使用料を契約1年目から一律50%割り引く「ファミ割MAX50」と「ひとりでも割50」(関連記事)についての質問が相次いだ。

 中村社長は「我々が6月末に発表した『ファミ割MAX』『ひとりでも割引』(関連記事)の対抗として,KDDIが『誰でも割』を導入してきた(関連記事)。これによって,ファミ割MAXとひとりでも割引では競争できなくなってしまった。KDDIに対抗するためにも割引率を改定せざるを得ない。それに伴いサービス名も改めた」と説明した。

 中村社長は「ドコモの一番安いプランは基本料金が3600円。今回の割引プランに加入すれば基本料金は1800円だ。このプランに付いている無料通話分1000円をフルに使うユーザーは,基本料金が実質800円となる。ソフトバンクモバイルの980円のホワイトプランとそこそこ戦えるのでは」と語り,KDDIばかりではなくソフトバンクモバイルに対しても自信を見せた。

 ファミ割MAXは,もともと9月1日から開始予定だったが,今回の割引率改定によって8月22日に開始を前倒す。なお法人向けにも同様に,契約1年目から基本料金を半額にするサービスを準備中であることも明らかにした。開始時期は「システムの関係で,一般向けサービスから1カ月ほど遅れる」(中村社長)という。

 基本料金割引サービスが収益に与える影響は400億円の減収とした。「当初は200億円の減収を見込んでいたが,今回の割引率改定によってさらに200億円の減収を見込む」(中村社長)。ただしトータルで400億円の減収分は,業績予想に折り込み済みという。中村社長は「どの程度減収分を折り込んでいるのかは,競争上答えられない」と語り,さらなる値下げについても含みを残した。

 ドコモが仕掛け,KDDIが対抗し,さらにドコモが対抗した形になる今回の値下げ合戦。今後さらに激しい値下げ競争が始まるのかという質問に対し,中村社長は「今回はやらざるを得なかったのは事実。これからすさまじい競争が始まるのかどうかは分からない。ある程度の料金値下げは今後もあるが,これがどんどん激しくなるとは思っていない」と答えた。

 なおKDDIの対抗策として,割引率を50%以上にする手もあったのではという質問に対しては,「50%という数字はすわりのいい数字。51%にすればKDDIは52%にするだろう。果てしない競争が始まりキリがない」(中村社長)と語り,あくまで同率で対抗策を出した理由を説明した。