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「2008年度の広告事業には注目してほしい」と語る笹本事業部長
「2008年度の広告事業には注目してほしい」と語る笹本事業部長
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オンラインサービス事業部の戦略
オンラインサービス事業部の戦略
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「Windows Live」では新サービスが続々登場
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「Windows Live Mail」から、オンラインで写真印刷を注文しているところ
「Windows Live Mail」から、オンラインで写真印刷を注文しているところ
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今後のMSNのロードマップ
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 マイクロソフトのオンラインサービス事業部は2007年8月2日、2008年度(2007年7月~2008年6月)の事業戦略説明会を開催した。同社が得意とするデスクトップ向けソフトウエアとオンラインサービスとを融合させて新たな価値の創出を狙う「ソフトウエア+サービス」戦略を強化。「ヤフーやグーグルに追随するのでなく、独自の強みを生かす」(執行役常務 オンラインサービス事業部 事業部長 笹本裕氏)。2007年秋から、Webサイトのリニューアルや新サービスなどを次々に開始。広告分野においても、オンライン広告大手の米アクアンティブの買収(2007年5月に発表)の成果を活用し、新領域の開拓を目指す。

 オンラインサービス事業部は、検索やメール、メッセンジャーなどのサービスを提供する「Windows Live」と、ポータルサイト「MSN」の大きく2つのブランドを手がける。このうちWindows Liveは、「第2世代Windows Live」と銘打ち、「OSとのシームレスなインテグレーション(統合)をする」(オンラインサービス事業部 プロダクトマネージメントグループ Windows Liveチーム 小野田哲也ディレクター)。具体的には、Windows Liveと連携するデスクトップアプリケーションを複数用意。まず、現在ベータ版を公開中のメールソフト「Windows Live Mail」の正式版を「秋口に公開する」(小野田氏)。Windows XPの「Outlook Express」やWindows Vistaの「Windowsメール」の後継に位置づけられたソフトで、「Windows Live Hotmail」のメールを受信できる。「Gmail」など、別のメールアカウントのメールの送受信も可能だ。また「Outlook」のユーザーには、OutlookからWindows Live Hotmailのメールやアドレス帳にアクセスできるプログラム「Outlook Connector」を提供するという。

 Windows Vistaが搭載する画像管理ソフト「Windowsフォトギャラリー」の後継となる「Windows Live Photo Gallary」も提供予定。パソコン内の写真や映像を管理できるほか、インターネット経由で写真印刷サービスを利用したり、同社の画像投稿サイト「Soapbox」に投稿したりといった機能を備える。Windows XP版も用意するという。さらにこうしたソフトウエアの更新の仕組みを、Windowsの「Microsoft Update」に統合する。OSやOfficeと同様の方法で、Windows Live関連のソフトウエアの修正プログラムをユーザーに配布するという。

 新サービスも複数開始する。例えば、オンラインストレージサービス「Windows Live SkyDrive」。ユーザーが自分のデータを保存しておけるほか、他人との共有も可能なサービスだ。また、メールサービスのWindows Live Hotmailは、メールボックスの容量を増やす。現在、無償で利用可能な容量は2GBだが、2007年8月中に、これを2倍以上にする。さらに、メールやメッセンジャーなどのIDを「Windows Live ID」として一つにまとめ、一度のログイン操作で、さまざまなWindows Liveサービスを利用可能にする。

 一方で、Windows Liveの各種サービスを他社のブランドで提供する「コブランディング」を推進。大学などの教育機関や、ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が、メールやメッセンジャーなどを独自のブランドで使えるようにする。マイクロソフトにとっては、ユーザーが増えることで広告収入が伸びるというメリットがある。既に日本体育大学や杏林大学が導入しているほか、ISPとも話を進めているという。

メディア色を強めるMSN

 もう一つの柱であるMSNは、「メディア色を強める」(オンラインサービス事業部 MSNエグゼクティブプロデューサー 儲俊祥氏)。単純にコンテンツや機能を増やすのでなく、ターゲットに適合した品質の高いコンテンツを厳選。見せ方も工夫していくという。ターゲットユーザーは、25~45歳の“都会派”を想定している。

 まず2007年10月に、新ニュースサイト「MSN産経ニュース」を公開。「業界の常識を覆して、インターネットを編集の中心に置き、編成体制を組む」(儲氏)。2008年1月にはサイト全体をバージョンアップ。米国でベータ版が公開されているSoapboxも、2008年度中に日本で公開するという。

 ソフトウエア+サービスというスローガンは従来から用いられていたが「これまで、両者は並列に動いていた。融合、というところまでは行かなかった」(笹本氏)。2008年度はマイクロソフト全社が一体となってこの方向性を推進し、広告ビジネスの拡大に結びつける。「Xbox」など新たなプラットフォームへの広告配信を進めるほか、ブラウザー上で華やかなコンテンツの再生を可能にする新技術「Siliverlight」を活用したリッチな広告展開や、ソフトウエア群と連携することによるターゲティング広告の強化などを予定している。また、米国で発表済みのテーブル型のパソコン「Surface」にも、オンラインサービスを融合していくという。