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写真●2007年度第1四半期の決算発表をする孫正義社長
写真●2007年度第1四半期の決算発表をする孫正義社長
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 ソフトバンクは8月8日,2007年度第1四半期(2007年4~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比34.2%増の6630億8400万円,営業利益は同44.9%増の787億4600万円と大幅な増収増益となった。経常利益は同96.8%増の511億5400万円,当期純利益は前年同期から17.7倍増の251億3000万円となった。増収増益の大部分は,ソフトバンクモバイルの携帯電話が貢献。売上高と営業利益の6割近くを携帯電話事業が占めている。

 孫正義社長(写真)は「安泰とは思っていないが,少なくとも急激にユーザーがそっぽを向く状況に陥るといった心配や,急激に赤字に転落するという心配はない。健全にやっていけるという手ごたえを感じている」と今回の決算を総括。これまでの決算では強気の発言の多かった孫社長が,今回はそれを封印した格好だ。控えめな発言に,確実に利益を出せる体制を築いたという自信がうかがえる。

 決算説明会の大部分は,携帯電話事業の説明に割かれた。同社がボーダフォン日本法人を買収したのは2006年4月。今回は,ソフトバンクが手掛ける携帯電話事業の1年間を通しての成果が見える決算となったが,増収増益で着実な結果を見せた。好調の理由として孫社長は,「ネットワーク,端末,コンテンツ,マーケティングを改善した」ことを挙げた。

 同社は8月1日に4万6000局の基地局を整備(関連記事)。端末の機種数や色数も従来よりも大幅に増やしている。コンテンツでは,ヤフーとの連携でポータル・サイト「Yahoo!ケータイ」の提供を開始した。マーケティング面では,端末の割賦販売や午前1時~午後9時までの通話定額プラン「ホワイトプラン」で低料金のイメージを打ち出した。これらが浸透したことが,顧客獲得につながっていると孫社長は説明する。

ARPU減少も端末販売でユーザーの月額支払いは増加

 これ以外にも,経営にかかわる数字を公開した。ユーザー1人当たりの平均収入であるARPU(average revenue per user)は,前年同期比590円減,前四半期比でも210円減となる5000円だった。通話料を定額にするホワイトプランや,割賦販売で端末を販売する代わりに通信料金を割り引く「新スーパーボーナス特別割引」の影響だ。

 ただし,「端末の割賦請求分を入れると,ユーザーの月額支払いは変わっていない」(孫社長)。今期の割賦請求分を含むユーザーの月額支払いは5480円。前年同期比で110円減,前四半期比では50円増となる。今後,割賦で端末を購入するユーザーが増えると,ARPUが減少して割賦請求分が増えていくことになる。

 販売奨励金などを含む顧客獲得手数料は3万700円。端末仕入額は「4万数千円の下の方」(孫社長)とする。端末仕入額については,「これまではコストよりも品ぞろえを重視した。今後はコストダウンを進めていく」(同)とした。