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 マイクロソフトは2007年8月10日,Windows向け統合開発環境の次期版「Visual Studio 2008」の日本語ベータ2版の配布を開始した。開発者向けWebサイトMSDNからDVD-ROMのイメージ・ファイルをダウンロードできる。

 今回配布を始めたのは企業でのチーム開発向けツールの最上位版である「Visual Studio Team System 2008 Beta 2 Team Suite 日本語版」。ダウンロード・ファイルの大きさは約3.6Gバイト。ソースコードの変更管理やプロジェクトの作業項目を管理する機能などを提供するサーバー・ソフトウエア「Visual Studio Team System 2008 Beta 2 Team Foundation Server 日本語版」,.NET Frameworkの次世代版「.NET Framework 3.5 Beta 2 日本語版」も同時に公開した。どのソフトも稼働OSはWindows XP/Vista/Server 2003。

 Visual Studio 2008はWindows Vistaが標準搭載する.NET Framework 3.0と,その次世代版である.NET Framework 3.5を使ったアプリケーションを開発できる統合開発環境。.NET Framework 3.0はユーザー・インタフェース構築技術であるWPF(Windows Presentation Foundation)やWebサービス構築技術であるWCF(Windows Communication Foundation)などの新機能を搭載しているが,現行製品のVisual Studio 2005は正式対応していない。Visual Studio 2008はWPFで利用するXAML(eXtensible Application Markup Language)ファイルをビジュアルに編集する機能などを搭載し,Windows Vistaアプリケーション開発に使える初めての公式ツールとなる。

 さらに,.NET Framework 3.5は新開発のデータ・アクセス機構「LINQ(Language Integrated Query)」を搭載する。この機能はRDBMSのテーブルやXMLファイルなどのデータに対する統一したアクセス手段を提供する。現在,このようなデータへのアクセスにはSQLなどを使ったクエリ式を記述する必要があるが,クエリ式に対してはコンパイラの構文や型のチェックが働かず,IntelliSense機能も使えない。LINQでは言語仕様にクエリ式を記述するための仕様を組み込んだ。これにより,クエリ式にもコンパイル時のチェックが働き,コード記述時の補完機能も利用できるようになる。

 .NET Framework 3.5は,現在「ASP.NET AJAX」として別パッケージで配布している機能も統合する。これは,ASP.NET用のAJAXライブラリ。JavaScriptを記述することなくAJAXアプリケーションを開発できる。

 ちなみに,米Microsoftは7月末からVisual Studio 2008の英語版ベータ2を配布している。英語版の配布サイトでは,Professional,Standard,Expressの各エディションも配布している。