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 欧州連合(EU)の独占禁止法(独禁法)当局である欧州委員会(EC)はベルギーで現地時間7月30日,米RambusがDRAM分野の独占的地位を乱用し欧州競争法(EC Treaty)第87条に違反しているとして,同社に異議声明(Statement of Objections)を送った。ECが8月23日に明らかにしたもの。

 DRAM技術は,半導体業界団体EIAの下部組織でメモリーの規格化を担当するJoint Electron Device Engineering Council(JEDEC)が標準化している。JEDECが定めた標準技術はRambusの所有特許を採用しているため,DRAMチップ/チップ・セットのメーカーはRambusとライセンス契約を結ばなければならない。

 異議声明のなかで,ECは「RambusがDRAM標準技術の策定過程で故意に詐欺的な行為をした」と述べる。例えば,標準技術に関係する既存特許の情報を開示しない“特許による待ち伏せ(patent ambush)”を行い,標準確定後に法外なライセンス料を要求したという。ECが独禁法にもとづいて特許による待ち伏せ行為を取り扱うのは「今回が初めて」(EC)。

 Rambusは異議声明に対する返答を9週間以内に行い,その後審問を受けることになる。異議声明の指摘内容が確認された場合,ECはRambusに対して乱用の停止を命令し,罰金を科す可能性がある。

 米連邦取引委員会(FTC)もRambusに同様の指摘をしており,2006年8月に「Rambusが違法な手段でDRAM市場を独占している」と判断した(関連記事:米連邦取引委員会,「Rambusが違法な手段でDRAM市場を独占している」と判断)。さらにFTCは2007年2月,Rambusに対し,DRAM技術を他社にライセンス供与することや,ロイヤルティに上限を設定することなどを命じた(関連記事:米連邦取引委員会,DRAM技術のライセンス供与をRambusに命令)。

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