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 日本AMDは2007年8月30日、同社がインテル日本法人に対して行っている訴訟に関する記者説明会を開催した。米AMDの法務部門責任者トーマス・マッコイ氏が来日し、欧州での経緯も含めて説明した。

 トーマス・マッコイ氏は、欧州委員会(European Commission)が2007年7月27日(現地時間)に、米インテルに対して「市場支配的地位を濫用し、AMDに対する不当な排除行為を行った」として、欧州競争法違反を認定する異義告知書を送付したことを紹介。

 具体的な排除行為については3つあるという。1つ目は、インテルがOEMメーカーに対してインテル製CPUを全面的、もしくは需要の大半を占める数量を採用することを条件に、巨額のリベートを提供したこと。2つ目は、OEMメーカーが予定していたAMD製CPUを搭載した製品の発売を延期、または中止させるために資金提供を行ったこと。3つ目は、AMD製CPUを搭載するサーバー製品に対抗するため、戦略的に重要な顧客に対して平均して原価割れの価格でインテル製CPUを提供したこと。

 このうち、1つ目の行為は、国内でも公正取引委員会が2005年3月にインテル日本法人に対して出した排除勧告の中でも認定している。インテル日本法人は、公正取引委員会の排除勧告を応諾した。ただし、現状の国内の法制度では排除勧告を応諾したとしても制裁金が課されないため、日本AMDは2005年6月にインテル日本法人に対して損害賠償を求めて訴訟を起こした。

 インテルは2005年9月に提出した答弁書にて、日本AMDが損害賠償を請求する原因として不法行為であると考える事実をすべて否認した。これに対して日本AMDは「公正取引委員会の排除勧告を応諾しながら、請求原因となる事実を否認するのは矛盾している」と指摘。その後、2007年1月に日本AMDが請求原因と考えるすべての主張を東京地方裁判所に提出し終えた。

 これを受けてインテルは2007年5月、日本AMDの個々の主張すべてに対して具体的に否認する反論文書を同裁判所に提出。日本AMDの吉沢俊介取締役兼マーケティング本部長は「これまでインテル側はできるだけ隠す、先延ばしするといった訴訟戦略を採ってきた。だが、これからは内容についての本格的な議論が始まる」と語った。