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写真1●はてなの水野貴明氏(左),ブランズハッチの高橋晋氏(右)
写真1●はてなの水野貴明氏(左),ブランズハッチの高橋晋氏(右)
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写真2●モデレータの矢野りん氏
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 WebサイトやWebアプリケーションの構築では,ユーザー・インタフェースを制作するデザイナーと,プログラム・ロジックを作成するエンジニアのコラボレーションが不可欠だ。専門性が高い両者のコミュニケーションは難しいが,着地点を共有し,好奇心,気概を持って仕事をすることで互いに尊敬し合ってコラボレーションできる --- 9月7日に開催されたコンファレンス「X-over Development Conference 2007」のパネルディスカッション「デザイナー × エンジニア --- より良いコラボレーションのために」で登壇したデザイナーの高橋晋氏,エンジニアの水野貴明氏,モデレータの矢野りん氏はこう結論付けた(写真)。

 「デザイナーという職業の人をどう思いますか」。モデレータの矢野氏の最初の質問に対してエンジニアの水野氏は,「デザインという理屈では割り切れないことに対して,感性で良し悪しを言い切れるのがすごい」と答えた。それに対しデザイナーの高橋氏は「そうした感性は現場で叩き込まれたものなので,なぜその配置(デザイン)が良いのか,自分でも説明できない」とし,さらに「エンジニアに対してはとても頭がいい人たちというイメージがある。ただ,感覚的な部分はお互いに理解できないだろう。例えば,エンジニアの人たちがソースコードを見ながらげらげら笑っているのを見たことがあるが,全く理解できない。これがディスコミュニケーションの原因になるかもしれない」と補足した。

 コラボレーションの実践のついて,水野氏は所属する「はてな」での体験を挙げ,「はてなではエンジニアとデザイナーが近くにいるので,お互いをよく知っている。それぞれが何を重要視しているのかがわかっていれば,どちらかから『こうしたい』という要望がでてきたとき,その意図を正しく理解し,お互いを尊重して同じものに対して突き進んでいける」と語り,さらに「デザイナーはときどきエンジニアが思いつかないような無理難題を言ってくるが,それがチャレンジにつながる」とした。

 一方,高橋氏は「デザイナーはアーチストではないので,常に客観的な視点から着地点を見るようにしている。例えば,最終的にサイトをいい状態にするにはどうすればいいのか,といったことだ。それをエンジニアと共有する」としたうえで,「最後は気概になる。(一緒に作り上げていこうという気概があれば)とりとめのない話をしていても,それがアイデアにつながったりする。現在はすべてが,いかに利益を上げるかという『ビジネスありき』になっている。そうではなくて,こんなのがあったらいいな,という最初に『アイデアありき』という仕事をしたい」と語った。そして最後に矢野氏が「アイデアがあり,お互いに好奇心を持っていれば,コラボしていくことは可能」としてパネルを締めくくった。