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写真1 VMware ESX Server 3iのデモンストレーションを行う米VMware社社長兼CEOのDiane Greene氏(左)
写真1 VMware ESX Server 3iのデモンストレーションを行う米VMware社社長兼CEOのDiane Greene氏(左)
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図1 ベータ版として配られた,USBメモリーに収録された「VMware ESX Server 3i」の内容構成
図1 ベータ版として配られた,USBメモリーに収録された「VMware ESX Server 3i」の内容構成
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写真2 VMware ESX Server 3iの起動画面
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 米VMware社は,サーバー向け仮想化ソフトウエアの新製品「VMware ESX Server 3i」について詳細を公開し,ベータ版の配布を開始した(関連記事)。同社主催の仮想化関連セミナー/展示会である「VMworld 2007」(2007年9月11~13日,米サンフランシスコ)にて明らかにしたもの。同社は,2007年末までにサーバー・ベンダーを対象にしたOEM供給を中心に,VMware ESX Server 3iの販売を開始する。

 VMware ESX Server 3i(以下,3i)は,いわゆるホストOSを用いない仮想化ソフトウエアである。「ハイパーバイザ」と呼ばれる比較的小さな仮想化ソフトウエアがハードウエア上で直接動作し,その上で複数の仮想マシン(ゲストOS)が稼働する。3iがインストールされた複数のサーバー群を管理するために,既存の管理ソフトウエア「Virtual Center」が利用できる。

 9月11日(米国時間)に開かれたVMworld 2007の基調講演では,VMware社社長兼CEOのDiane Greene氏による3iのデモが行われた(写真1)。米Dell社のサーバー機と,2007年9月10日(米国時間)に発表されたばかりのDell社のiSCSI接続のディスク装置(ストレージ)「PowerVault MD3000i」を組み合わせたシステム構成だ。MD3000iは仮想実行環境で利用するためのディスク装置として開発されたもので,iSCSIブートが可能である。

 デモでは,サーバー・システム側を3iを含んだUSBメモリーから起動し,管理可能になるまで,約2分程度しか要しなかった。

 従来のESX Server 3.0で運用管理する場合は,ハイパーバイザの実機へのインストールのほか,各サーバー機側に容量が2Gバイトにも及ぶ,Red Hat Enterprise Linux 3ベースのカスタムLinuxディストリビューションをインストールし,サービス・コンソールとして使う必要があった。そのための導入作業が負担になると同時に,サーバー機を臨時に仮想実行環境用に転用することもできなかった。さらに,各サーバー機のカスタムLinuxディストリビューションに対してセキュリティ・パッチの適用なども必要になるため,サーバー機の数が多いほど運用コストの負担が大きかった。

 3iでは,仮想実行環境をUSBメモリーから起動してGUI画面で設定するだけで済む。各サーバー機には管理画面も必要ないため,運用コスト全般を削減できるという。

ハイパーバイザと管理ツールを一体提供

 3iは,USBメモリーやSDカードなどの媒体に格納されて提供される見込み。ハイパーバイザの実行コードは約32Mバイトしかないため,データ容量の小さなメモリーにも格納可能だ。

 VMworld 2007の会場では,約1万人の参加者に対して3iをインストールしたUSBメモリーが配布された。その内容構成を図1に示す。USBメモリーは5つのパーティションに分けられ,先頭部分に32Mバイトのハイパーバイザおよびそのバックアップ,後半には約170Mバイトのソフトウエアが収録されていた。

 「3iを利用するために不可欠な部分は32Mバイトのハイパーバイザだけ。USBメモリーに格納するかどうか,ハイパーバイザのバックアップを設けるかどうか,その他のソフトウエアを収録するかどうかは,OEMベンダーが自由に設定できる」(同社Sr.Director, Product MarketingのBogomil Balkansky氏)という。

3iの入ったUSBメモリーを早速試用

 3iの入ったUSBメモリーを試用した結果を報告する。USBメモリーから起動するようにパソコン(持参したThinkPad)を設定すると,ハイパーバイザが起動し,写真2の画面が現れる。ここで,他のマシンから,画面に表示されたIPアドレスにアクセスすると,ハイパーバイザ内部のWebサーバーが出力した画面が表示された。

 Web画面からは,USBメモリーに格納されたVI3用のクライアント・ソフトウエア(vmware-viclient.exe)をダウンロードできる。このクライアント・ソフトウエアを起動すると,ThinkPadのハードウエア情報などを取得できる。ゲストOSを用意すれば,クライアント・ソフトウエア上でゲストOSの起動なども設定できるようだ。

 USBメモリーには,ゲストOSの解像度設定機能やディスプレイ・ドライバなどを備えた「VMware Tools」というソフトウエアも収録されており,FreeBSD,Linux,Netware,Solaris,WindowsなどのOSをゲストOSとする場合に利用できる。