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 米Broadcomが米QUALCOMMを米国の独占禁止法違反で訴えている訴訟において,米巡回控訴裁判所は,QUALCOMM製LSIを搭載したサード・パーティのデバイスに対して輸入禁止措置を保留する判決を下した。BroadcomとQUALCOMMが米国時間9月12日に明らかにしたもの。

 QUALCOMMは6月に,モバイル機器向け電源管理技術に関するBroadcom特許の侵害を理由に,米国際貿易委員会(ITC)から QUALCOMM製LSIを搭載する携帯電話機の輸入禁止命令を受けた(関連記事:特許侵害で輸入禁止裁決を受けたQUALCOMM,大統領拒否権を要請へ)。QUALCOMMは,ITCに命令解除を申し立てたが却下され(関連記事:米国際貿易委員会,QUALCOMM製品の輸入禁止命令解除要請を却下),禁止命令に対する大統領拒否権の発動要請も受け入れられなかった。これについてQUALCOMMは,米連邦巡回控訴裁判所に命令の見直しと停止などを求めていた(関連記事:QUALCOMM,携帯電話機の輸入禁止命令に対して巡回控訴裁に申し立てへ)。

 巡回控訴裁判所は今回,輸入禁止命令発動の対象をQUALCOMMのみとし,同社製品を搭載した他社のデバイスについては発令の保留を認めた。QUALCOMMによると,これによって輸入の継続が可能になるのは,京セラの米国事業Kyocera Wireless,米Motorola,韓国Samsung Electronics,三洋電機の米国関連事業Sanyo Fisher,ドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USA,韓国LG Electronicsの北米事業LG Electronics MobileComm USA,米AT&T傘下のAT&T Mobilityなど。

 QUALCOMM上級副社長兼法務顧問のAlex H. Rogers氏は,「巡回控訴裁判所が(ITCの命令が及ぼす)不当な損害を認識し,当社の顧客が訴訟期間中に引き続き新製品を米国市場に投入できることをうれしく思う」と述べた。

 一方,Broadcom上級副社長兼法務顧問のDavid A. Dull氏は「訴訟中はQUALCOMMが特許侵害行為を継続できないことに満足している」とコメントした。Broadcomによれば,輸入禁止はQUALCOMMが“再設計品”と主張するLSIとそれを搭載した製品も含まれるという。ただし,「QUALCOMM自身は,QUALCOMM製品の輸入を行っていない」(QUALCOMM)。

[発表資料(QUALCOMMのプレス・リリース)]
[発表資料(Broadcomのプレス・リリース)]