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モバイル戦略を語った米インテルのデビット・パルムッター副社長
モバイル戦略を語った米インテルのデビット・パルムッター副社長
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モバイル製品に対してユーザーが抱える問題点。パフォーマンスやバッテリーの駆動時間など、従来からほとんど変わっていない
モバイル製品に対してユーザーが抱える問題点。パフォーマンスやバッテリーの駆動時間など、従来からほとんど変わっていない
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マザーボードや部品も大幅に小さくする。写真はIEEE802.11nとWiMAXを搭載したネットワークカード。左側が現在のカードで、2008年には右側の写真ように半分近くの大きさになる
マザーボードや部品も大幅に小さくする。写真はIEEE802.11nとWiMAXを搭載したネットワークカード。左側が現在のカードで、2008年には右側の写真ように半分近くの大きさになる
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 米インテルが開催する開発者向け会議(IDF)の2日目に当たる2007年9月19日(米国時間)、モバイルグループを率いるデビット・パルムッター副社長が登壇。現在のモバイル市場が抱える課題と、その対処法について語った。

 同氏は、現在の主な課題は4つだと主張。「ユーザーの不満が大きいのはパフォーマンス、バッテリー駆動時間、ネットワーク、重量と大きさ。これは昔から変わっていない」と指摘した。そして、解決のキーとなるのが、45nmプロセスで製造する新プロセッサ「Penryn(ペンリン、開発コード)」と、Penrynを搭載したプラットフォーム「Montevina(モンテビーナ、開発コード)」だとした。

 パフォーマンスについては、CPUを今よりもさらに高速化することで対応する。例えば、Penrynは新しい命令を追加することで、動画系の処理を高速化する。基調講演では、現在主力のCore 2 DuoとPenrynで動画編集にかかる時間を比較し、Penrynが高速であることを実演した。

 処理に時間がかかるのはCPUだけではない。ネットワークやグラフィックなどもシステム全体で考えると大きな影響を及ぼす。同氏は、グラフィックスやネットワークについて「以前はある程度のパフォーマンスがあれば十分」と考えていたが、現在では「これらの機能も非常に重要になっており、2010年までにパフォーマンスを10倍アップさせる」と宣言した。

 ネットワークの高速化は、WiMAXとIEEE802.11nをサポートすることで対応すると語った。実際、Montevinaは両方の通信規格をサポートする。WiMAXと無線LANの送受信機能も併せ持つ通信モジュール「Echo Peak(開発コード)」と、無線LANモジュール「Shirley Peak(開発コード)」の2つを開発中だ。

 Penrynで、製造プロセスが65nmから45nmに変わる。これによって、マザーボードの面積が小さくなり、重量や大きさの課題に対処する。パルムッター副社長によると、「現在のノートパソコンのプラットフォームであるSanta Rosaと、Penrynプラットフォームを比べると、マザーボードで約4割、厚みで約25%ほど小さくなる」と言う。さらに通信モジュールも現在の半分近くに小さくなる。

 バッテリー駆動時間については、2005年時点と比較して、現在で約40%伸びているという。これは、CPUの消費電力をきめ細かくコントロールする技術が発展したことが大きい。Montevinaでは、CPUへの供給電力を細かくコントロールするだけでなく、CPUが待機状態になるとキャッシュメモリーへの電源をカットしたり、コアの動作をオフにするといった今までにはない手法を採用し、さらに駆動時間を延ばすことができるとしている。

 課題が解消されることで、モバイルユーザーはさらに増え、同氏の予測では、2009年にモバイルユーザーがデスクトップユーザーを上回る。ただ、これに伴って新しい課題が顕在化するという。セキュリティ、インターネットを使えない人々の存在などだ。

 このうち、セキュリティについては企業向けプラットフォームのvProをノートパソコンに拡張した「Centrino Pro」で対応可能と説明した。

 同氏は、インターネットにアクセスするデバイスが異なると、アクセス方法や操作方法が変わり、これがユーザビリティの欠如を生むと指摘。どんなデバイスを使ってでも、簡単にネットにアクセスできるようにする必要があるとした。

 このために、消費電力の小さい「Silverthrone(シルバートーン、開発コード)」というCPUを開発中であることを明らかにした。Silverthorneは、インテルのIAアーキテクチャーを採用したCPU。このチップを使った機器であれば、パソコンとほぼ同じ使い勝手でインターネットにアクセスしてコンテンツを扱えるようになるという。

 さらに、Silverthorneを使えば安価な機器の開発が可能で、まだインターネットを活用していない人々に対して、購入のハードルが低い安価な製品を提供できると話した。