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 中堅システム・インテグレータのカテナは9月30日、独自の開発方法論「Lyee」に基づく受託開発事業である「Lyee事業」を推進するLyee本部を廃止し、同事業から事実上撤退する。早期黒字化のメドがたたないことが最大の理由。今後は新規営業を実施せずに既存顧客の保守案件だけを実施する。

 同日付でLyee本部の要員をシステム開発本部に新設するLyeeシステム開発部に移管する。移管した要員は徐々に他事業部門へ配置転換する予定。07年3月期におけるLyee事業の売上高は6000万円で4300万円の営業赤字だった。Lyee事業は1998年の開始以来9年間、黒字に転換することはなかった。

 ここ数年、Lyee事業は常に縮小傾向だった。カテナがLyee事業に本腰を入れ始めたのは2001年。それまでの主力事業だったパソコンの卸売りから撤退し、Lyee事業を新たな主軸に育てる方針を立てた。しかし、翌02年には早くも事業縮小を発表。230人いた要員を60人まで削減した。昨年6月には、カテナの関連会社でLyee理論の研究を続ける「アイエスデー研究所」の全株式を売却してLyee事業から完全に手を引く下準備をしていた。

 カテナが手がけていたLyee事業の内容は3つ。社内的にLyeeを使うことによって開発効率を高め、システム開発サービスを安価に提供する「Lyeeによる受託開発事業」、Lyee理論を使用する権利を販売する「Lyeeライセンス事業」、Lyee理論に基づいた開発ツール「Lyee ALL」を販売する「Lyeeツール開発・販売事業」だ。しかし、そのうちのライセンス事業とツール開発・販売事業については最後まで顧客がつくことはなかった。

 Lyee事業を撤退したのは、カテナ社内にLyeeの推進者がいなくなっていったことも大きな理由だったと考えられる。最大の推進者であった小宮善継 前社長は昨年4月に退任、取締役としてLyeeを推進していた江守正二 元研究開発本部長も今月退任した。