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 アプリケーション・ライフサイクル・マネジメント(ALM)支援のソフトウエア「MKS Integrity」を開発・販売するカナダのMKSは10月3日、日本市場に本格参入すると発表した。ALMは、要件定義から運用保守の工程で発生する情報を一元的に収集し、可視化することでプロジェクトの進捗を管理する考え方のこと。MKSのデビット・ジョーンズ日本・アジア・パシフィック統括事業部長は「ALMの導入により、プロジェクトの加速や、システムの品質向上といったメリットが期待できる」と説明する。

 MKS Integrityは設計書やソースコード、変更依頼書などの文書を関連付けて一元管理できるデータベースを持つ。開発者に対しては、設計書に変更があった場合、該当する部分を開発する担当者に変更を通知するといった機能を用意。プロジェクト・マネジャやシステム部長向けには、プロジェクトの進捗を監視するためのダッシュ・ボードを提供する。これらの機能により、MKS Integrityを導入すると「正確に計測したわけではないが、プロジェクト全体の生産性を30~40%向上する効果があるのではないか」(ジョーンズ統括事業部長)という。

 このほかに「開発、運用管理の証拠を残せるメリットがある」とジョーンズ統括事業部長は説明する。日本版SOX法で整備が欠かせないIT全般統制では、システムの変更履歴などを証拠として文書で残しておく必要がある。ジョーンズ統括事業部長は「米国でもコンプライアンス(法令順守)のために、ALMの導入が広がった。だが、本来はコンプライアンスのためではなく、システムの品質向上のために導入して欲しい」と強調した。

 ジョーンズ統括事業部長は、(1)オフショアなど複数の拠点で分散開発している、(2)メインフレームやオープン系などシステム環境が混在している、(3)多様なアプリケーションを抱えている、(4)ユーザー部門との連携など自社内で複数の組織にまたがったプロジェクトを抱えている、といった企業で、MKS Integrityの導入効果が大きく期待できるという。欧米ではすでに、金融機関や製薬業を中心に600社以上の導入実績がある。

 日本法人は初年度に「4~5億円の売り上げを目指す」(ジョーンズ統括事業部長)。MKS Integrityの価格は3000万円程度から。直接販売だけでなくパートナー経由の間接販売にも取り組む。すでに三井情報やキヤノンソフトウェアがパートナーとなっている。ジョーンズ統括事業部長は「大企業のほかに、組み込み系ソフトを開発する企業への導入も目指す」と話す。