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写真1●CPUの“グリーン・テクノロジー”を解説する日本AMDの山野洋幸氏
写真1●CPUの“グリーン・テクノロジー”を解説する日本AMDの山野洋幸氏
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写真2●「拡張PowerNOW」のデモ。コアごとにクロック数が変化する
写真2●「拡張PowerNOW」のデモ。コアごとにクロック数が変化する
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 「データセンターが抱える重要な問題を解決してグリーン・データセンターを実現する」──。日本AMDの山野洋幸氏(マーケティング本部 CPUプロダクトマーケティング部 部長代理)は,10月4日に東京都内で開催された「グリーンITシンポジウム2007」の講演でこう宣言した。データセンターの消費電力増大の問題を解決する“グリーン・テクノロジー”について解説。同社が9月11日に発表した最新CPU「クアッドコア AMD Opteron(開発コード名:Barcelona)」に実装した新機能を,デモを交えて披露した(写真1)。

 クアッドコア AMD Opteronは,一つのプロセッサ内に四つのコアを搭載した製品。「従来のCPUコアを四つくっつけただけではない。様々な機能拡張が行われている」(山野氏)という。山野氏は,データセンターの課題を解決する鍵となるのは,(1)半導体技術を使った消費電力当たりの性能(=ワット性能)の向上,(2)仮想化技術によるサーバーの統合の二つであると説明し,「クアッドコアOpteronは,この2点に注力して機能拡張した製品である」と強調した。

 まず,ワット性能の向上については,「拡張PowerNOW」と呼ぶ電力管理機能を紹介。プロセッサ上の四つのコアそれぞれを独立して,消費電圧と稼働クロック数を制御する機能である。クアッドコアAMD Opteronを搭載するマシンで負荷テストを実施し,コアごとに動作クロック数が変化する様子を実演(写真2)。従来のデュアルコア・プロセッサの電力管理機能では,最も負荷の高いコアに合わせて電圧とクロック数が固定されていた。

 クアッドコア AMD Opteronでは,従来は同一の電力プレーンから電力を供給していたCPUコアとメモリー・コントローラに,別々の電力プレーンから電力を供給する「Dual Dynamic Power Management」の機能も実装した。これにより,例えばプロセッサ・パワーはあまり使わないがメモリー・アクセスが頻繁なアプリケーションの実行時は,メモリー・コントローラだけをフルスピードで動かすなど,電力消費を効率化できるという。

 そのほか,プロセッサ上の使っていない回路をシャットダウンする「AMD CoolCore」と呼ぶ技術も,消費電力削減に有効な新機能だ。アプリケーションの特徴に合わせて,「read処理の回路は動かすがwrite処理の回路は止める」といったことが可能になるという。

 一方仮想化技術についてはまず,米AMD社内で昨年実施したサーバー統合の事例を紹介。米AMDでは,北米の主要2拠点に合計150台あったサーバーを,仮想化ソフトのVMwareを使ったサーバー統合により,わずか9台(+バックアップ機3台)に削減したとして,データセンターにおける仮想化技術の重要性を強調した。

 その上で山野氏は,クアッドコア AMD Opteronが備える様々な仮想化関連技術について解説。例えば「Rapid Virtualization Indexing(RVI)」と呼ぶ新技術は,仮想マシンの環境データにタグを付けて管理することで,仮想マシンの切り替えを早くする技術。従来は,仮想マシン上でのメモリー・アクセスを物理サーバーに橋渡しする処理を仮想化ソフトが実行していた。RVIではこの処理をプロセッサが実行することで,性能を向上させる。

 講演会場では,クアッドコア AMD Opteronを搭載した2台のIAサーバーを使って,VMware ESX Server上で仮想マシン(Linux OS)を稼働させて負荷テストを実施。Rapid Virtualization Indexingを有効にすることで約20%の性能向上が見込める様子を披露した。山野氏は「サーバー上で稼働する仮想マシンが増えれば,性能向上の効果はさらに大きくなる。データセンターにおけるサーバー統合の大きな武器になる」と,講演を締めくくった。