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 Linuxカーネルを開発する非営利団体「Kernel.Org」は2007年10月9日(協定世界時),最新安定版カーネル「2.6.23」(以下,カーネル2.6.23)を公開した。

 カーネル2.6.23では,米XenSource社が中心に開発を進める仮想化ソフト「Xen」向けの機能を初めて統合した。Xenは,企業システムでの実績もある,オープンソースの仮想化ソフトである。

 この機能統合により,カーネルにパッチを当てずにXenのゲストOS(ドメインU)としてLinuxを稼働できるようになった。ただし,ハイパーバイザ対応はまだで,管理ドメイン(ドメイン0)としては稼働できない。

 仮想化関連ではこのほか,Linux上でLinuxを稼働させるための小さな仮想化ソフト「lguest」対応の機能も取り込まれた。また,Xenのライバルと目されているカーネルの仮想化機能「KVM」(Kernel-based Virtual Machine)も,ゲストOSのSMP稼働や物理アドレス拡張(PAE)未対応のプロセッサに対応するなど機能拡充された。

 このほかのカーネル2.6.23での変更点としては,新しいタスク・スケジューラ「CFS」(Completely Fair Scheduler)の搭載,カーネル内のメモリー・オブジェクトをキャッシュする仕組みである「SLUBアロケータ」の標準採用,ユーザー空間ドライバ用フレームワーク「UIO」の搭載などが挙げられる。