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上半期の国内パソコン出荷実績(JEITAの資料を基に日経パソコンが作成)
上半期の国内パソコン出荷実績(JEITAの資料を基に日経パソコンが作成)
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四半期ごとの国内パソコン平均単価(同上)
四半期ごとの国内パソコン平均単価(同上)
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JEITA パーソナルコンピュータ事業委員会 委員長の小林一司氏
JEITA パーソナルコンピュータ事業委員会 委員長の小林一司氏
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 電子情報技術産業協会(JEITA)は2007年10月25日、2007年度上半期(4~9月)の国内パソコン出荷実績を公表した。出荷台数は436万2000台、出荷金額は5369億円。2007年3月まで統計調査に参加していたデルと日本ヒューレット・パッカードが離脱したため公式には対前年度比を明かしていないが、「若干前年割れしたとみている」(JEITA パーソナルコンピュータ事業委員会 委員長の小林一司氏=日立製作所)という。

 前年割れの要因は法人向け需要の低迷。大型案件が少なかったこと、リプレース需要の谷間の時期にあることに加え、「多くの法人はWindows Vistaの検証作業中で、Windows Vista搭載パソコンの本格導入がまだ始まっていない」(小林氏)。各メーカーと顧客企業との間では下半期の購入に向けた商談が進んでおり、法人向け需要が今後回復に向かうとの認識を示しつつも、「(2008年初頭に提供予定と言われる)Windows Vistaのサービスパック1(SP1)が予定通り出てくるかどうかも含め、当面は状況を見守る必要がある」(小林氏)と慎重な姿勢を崩さない。

 半面、個人向け需要についてはWindows Vista発売前後の低迷期をようやく脱しつつあるようだ。「9月に発売された秋冬モデルの出足が好調。(Windows Vista前の買い控えなどで不振だった)前年の秋冬モデルに比べるとかなり回復してきている」(小林氏)との見解。また、Windows Vistaへの切り替えに併せCPUやメモリー容量といった仕様の強化が進み、高価格帯の機種に対する引き合いも回復傾向にあるという。「Core 2 Duoの搭載機がだいぶ広がりを見せている。シンプルな低価格ノートも売れてはいるものの、各社が思った以上に上位機の出荷も好調に推移している。(低価格ノート一辺倒だった前年の秋冬モデルと異なり)二極化の傾向が見られる」(小林氏)と声を弾ませる。

 平均単価は、第1四半期(4~6月)が12万7000円、第2四半期(7~9月)は12万円だった。第1四半期は前年同期より2000円安となったが、第2四半期は前年同期を1000円上回った。ここ数年、パソコンの平均単価は下落傾向が続いていたが、「ここ1年半くらい、下げ止まりつつあると考えている」(小林氏)。

 種類別では、ノートパソコンへのシフトが顕著だ。上半期の国内出荷台数のうちノートパソコンが占める比率が63.5%まで上昇。通年ベースで過去最高だった、2007年の57%をさらに上回っている。デスクトップ需要をけん引する法人向け需要の落ち込みに加え、個人向けでも、携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」チューナーの普及に伴い、ノートパソコンでもテレビの視聴が容易になったことなどが背景にあるとみられる。

 2007年度通期の国内出荷台数見込みについては、従来予測の1030万台を据え置いた。この数値は、統計参加メーカーの変動を除いた実質ベースで、過去最高だった2005年度と同等水準としている。上半期の実績が前年割れする中で通期予測を据え置いたことについては、「個人向けが好調を維持し、法人向けも9月以降は立ち上がりつつある。下半期はそれなりの出荷実績に到達するだろうとみている。統計参加メーカー各社でも、全体で数字を確実に上げていこうと話をしている」(JEITA パーソナルコンピュータ事業委員会の澤野明郎氏=NEC)と語り、達成可能との見通しを示した。