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写真●メディセオ・パルタックホールディングス 総務部 東日本ファシリティマネジメントグループの川嶋吉弘マネジャー
写真●メディセオ・パルタックホールディングス 総務部 東日本ファシリティマネジメントグループの川嶋吉弘マネジャー
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 「はっきり言ってWeb会議システムに向かない会議もある。例えば,人の発言をさえぎるようなことが起こる白熱した幹部会議など。一方,研修会や報告会のような用途には高い効果を発揮する」。

 医薬品卸売最大手のメディセオ・パルタックホールディングス(メディ・パル) で,総務部 東日本ファシリティマネジメントグループ マネジャーを務める川嶋吉弘氏は10月26日,「ビジュアルコミュニケーション 2007」で「日本最大の卸売り企業がWeb会議を使う理由」というテーマの基調講演を行い,Web会議システムの使い方について聴衆にこうアドバイスした。

 メディ・パルは,主に医薬品卸売事業や化粧品・日用品卸売事業を展開するパルタック,メディセオメディカル,クラヤ三星堂などの有力企業を傘下に抱える事業持ち株会社。積極的なM&Aを繰り返して事業規模を拡大し,連結売上高は2007年3月期に2兆1667億円6200万円を記録している。ただ,こうした急速な事業拡大が社員間のコミュニケーションにかかる経費を増大させたという。東京と神戸の2本社に加え,営業拠点や管理部門の拠点は全国に約400カ所。会議を開くために集まる際にかかる交通費や,移動に伴う生産性低下が大きな問題となってきた。

 そこでメディ・パルが導入したのが富士通のWeb会議システム「JoinMeeting」だ。富士通のデータ・センターに置かれたJoinMeeting用のサーバーを利用するASP(Application Service Provider)方式で利用している。2006年2月から導入を開始し,現在,113拠点で122システムが稼働中という。川嶋マネジャーは,JoinMeetingを採用した理由を一通り述べた後,「ここからは本音で話すのだが」と前置きしたうえでWeb会議の製品選択のポイントを語りだした。「正直な話,Web会議システムはどこのメーカーのものでも大差はないだろう。一番大事なのはサポート・ベンダーだ。いかにきちんとサポートしてくれるベンダーを選ぶかが先にあり,後はそのベンダーが推薦してくれたシステムを導入すればよい」と川嶋マネジャーは述べる。

 メディ・パルが契約しているベンダーは,大阪市に本社を構えるカズヒロシステム。「Web会議システムを使う際,たまにASPのサーバーの混雑などが影響して映像や音声が途切れてしまうことがある。特に大事な会議などの場合は,カズヒロシステムの社員が各地の拠点に待機してトラブルに備えてくれる」(川嶋マネジャー)。こうした“黒子”の役割を高く評価し,川嶋マネジャーは,富士通の販売代理店でもあるカズヒロシステムが提案したJoinMeetingを採用したのだという。

議論の必要がある場合には対面会議がよい

 続いて川嶋マネジャーは,Web会議システムの活用例を紹介した。川嶋マネジャーによると,メディ・パルでJoinMeetingを率先して活用しているのが,管理薬剤師向けの研修プログラムを企画する薬事情報部だという。以前は,全国にいる管理薬剤師を地域の主要拠点に集めて薬事研修を実施していた。それに対して,JoinMeetingを導入してからは,1カ所から全国の拠点に向けて,あるいはそれぞれの販売会社から配下の営業拠点に対して薬事研修を実施するようになったという。また,薬剤師向けの研修テキスト作りの会議もJoinMeetingを使用している。

 「このように一人が多人数に同じことを話す研修や決算報告などには,Web会議システムは非常に効果的である」(川嶋マネジャー)。一方で川嶋マネジャーは,複数拠点を結んだフリーのディスカッションなどの用途には,Web会議システムはあまり向かないと指摘する。「各拠点でおのおのが勝手なことを言い始めると,何をしゃべっているのか分からなくなる。経営会議や営業本部長会議のようなものには向いていない」(同)。ただし,そうした場合には,司会者を立てて議事進行をコントロールするとうまくいくという。

 とはいえ,やはりきちんとした議論をする場合には,顔を突き合わせた対面会議を行った方がよいと川嶋マネジャーはアドバイスする。「例えば料理をする場合でも,万能包丁が1本あればよいというものではないだろう。堅いものを切ろうとする場合は出刃包丁が要るだろうし,刺身には刺身包丁がいる。同じように,用途や目的に合わせて,Web会議やテレビ会議,対面会議を選ぶべきだ」(川嶋マネジャー)。

 また川嶋マネジャーは,将来的にWeb会議システムをBCP(事業継続計画)のツールとして活用する構想も披露した。「Web会議システムは,何も“会議”のためのものだけではない。例えば災害が発生した地域から対策本部に対して映像で情報を送ってもらえれば,具体的な指示やタイムリーなサポートができるようになるだろう」(川嶋マネジャー)。メディ・パルは,いずれは全国に約400ある拠点すべてにWeb会議システムを導入していく計画。多数の拠点に展開していけば,本来の使い方である会議はもちろんのこと,アイデア次第でいろいろWeb会議システムは活用していけるとした。