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 総務省は10月26日,NGN(次世代ネットワーク)の接続ルールのあり方に関する意見募集の結果を公表した。NTT東西地域会社が2008年3月に予定するNGNの商用化(関連記事)を踏まえ,規制の対象となる第一種指定電気通信設備の指定範囲,接続料の算定方法などの接続ルールについて意見を募集していた(関連記事)。この結果,31件の意見が集まった。

 注目は光ファイバの1分岐単位の貸し出し。NTT東西の加入者系光ファイバは現在,「PON」(passive optical network)という仕組みを利用し,1本の光ファイバをユーザー宅の近くで8本に分岐する「シェアドアクセス方式」が主流となっている。現在,これをほかの事業者が借りる場合,ファイバ1本,つまり8分岐単位で借りなければならない。それを1分岐単位で借りたいという声が事業者から上がっている。

 ソフトバンクやKDDI,イー・アクセスなどは「8分岐をまとめて借りても実際は1分岐しか使わないことが多く,接続料が高く付く」として1分岐単位の貸し出しを要求していた。光ファイバ共用技術の実証実験などを共同で実施し,9月20日には検証結果の一部を公表(関連記事)。今回も検証結果の中間報告と合わせ,7社連名で意見を提出している。

 これに対し,NTT東西と設備競争を展開する電力系やCATV事業者からは「NTT東西の独占回帰につながるので断固反対」 (中部テレコミュニケーションや東北インテリジェント通信など)とする意見が相次いだ。PONの1分岐単位の貸し出しが実現すれば接続料やサービス料金の低下を期待できる。しかし、NTT東西に対抗して自ら光ファイバを敷設してきた電力系やCATV事業者は「莫大な投資を実施して対抗値下げの余力はなく,早晩,市場退出を余儀なくされる。この結果,アクセス網はNTT東西の独占回帰につながる」(同)という主張である。同様な反対意見は10件以上に上った。

 NTT持ち株/東西は「自由度が奪われ,多様なサービスの発展に支障をきたす」「現在でも事業者振り分けスイッチを自前で設置すれば希望する事業者間で設備の共用は可能」として当然反対の立場である。

 総務省はこれらの意見を踏まえ,接続委員会で具体的な議論を開始する。2007年度中をメドに結論を出す予定である。

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