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発表したCPUを手にするインテル代表取締役共同社長の吉田和正氏
発表したCPUを手にするインテル代表取締役共同社長の吉田和正氏
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CPUの機能について説明したインテル技術本部長の及川芳雄氏。手にしているのは45nmプロセス技術で製造したウエハー
CPUの機能について説明したインテル技術本部長の及川芳雄氏。手にしているのは45nmプロセス技術で製造したウエハー
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処理速度の向上と同時に、消費電力を低くしていることもアピール。動画のエンコードを行なった場合、従来のCPUの消費電力(画面左側)に比べ、新しいCPU(画面右側)の方が50Wほど少ないことを示した
処理速度の向上と同時に、消費電力を低くしていることもアピール。動画のエンコードを行なった場合、従来のCPUの消費電力(画面左側)に比べ、新しいCPU(画面右側)の方が50Wほど少ないことを示した
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 インテルは2007年11月13日、45nmプロセス技術で製造したCPU「Core 2 Extreme」「Xeon」を発表した。これらは「Penryn(ペンリン)」という開発コード名で呼ばれていた製品。発表会において、インテル代表取締役共同社長の吉田和正氏は「今後はパフォーマンスを向上させつつ、環境に優しい製品を提供していく。新製品は従来と異なる素材を採用し、低消費電力を実現した」と語った。

 今回の製品は、45nmプロセス技術を採用したことで、製品のダイ面積は従来の65nmプロセス技術の製品と比べ25%減少した。集積度は約2倍となり、コアを4つ備える製品では最大で8億2000万個のトランジスタを搭載する。

 45nmプロセスで製造する場合、トランジスタで電流を出し入れするゲート部の絶縁膜は原子数個分の厚さとなる。この厚さだと、従来の酸化シリコン膜ではトンネル効果が発生。「リーク電流(漏れ電流)」が問題となる。今回の製品では、ゲート部の絶縁膜に「High-k」と呼ぶハフニウムベースの素材を採用し、リーク電流を従来製品の10分の1以下に押さえ込んだ。インテル技術本部長の及川芳雄氏は「製品レベルでは最大で38%電力効率が向上している」と言う。

 アーキテクチャーにも手を加えた。マルチメディア系の命令セット「SSE2」を拡張した「SSE4」を実装。47個の新命令を追加し、処理速度を向上させた。さらに「Radix-16 Divider」と呼ぶ回路を新たに搭載。この回路によって、仮想環境化での処理速度を高めた。2次キャッシュの容量も増やし、「製品レベルで、データ読み出し速度が最大で1.8倍ほど高速化した」(及川氏)。

 発表した製品は、サーバー向けのXeon 5400番台と5200番台、ハイエンドパソコン向けのCore 2 Extreme QX9650で、ラインアップは全部で16種類。Xeonの3製品がコアを2つ備えるデュアルコアのほか、残りの13製品はコアを4つ持つクアッドコアとなる。クアッドコアの動作周波数は最高3.2GHz、デュアルコアでは3.4GHzとなる。

 ハイエンドパソコン向けの「Core 2 Extreme QX9650」は、クアッドコアで動作周波数が3GHz。クロック周波数を変更して、より高速で動かせるように、これまで有効にしていた「オーバースピード・プロテクション」と呼ぶプロテクトを解除した。

 発表会では、動画をエンコードする実演で、新しいCPUの処理性能が従来のCPUの1.5倍程度高速であることを示した。このデモでは、SSE4による高速化が際立った。消費電力も計測し、新しいCPUの消費電力が従来のCPUよりも約40~50W低いことも訴えた。インテルは、2008年第3四半期に65nmプロセス技術のCPUと45nmプロセス技術の製品の出荷割合が逆転すると予測しており、今後はより低消費電力型のCPUが増えていくことになる。

 発表会場には、これらのCPUを搭載したサーバーやワークステーションも展示した。今回発表したCPUはハイエンド向けだが、インテルはデスクトップやノートパソコン向けのPenrynを2008年第1四半期に発売する予定。