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 仮想化ソフトを手がけるVMwareは,仮想マシンの運用基盤である「VMware Infrastructure 3」の出荷を,12月12日に開始した。仮想マシンを動かすハイパーバイザ「VMware ESX Server3.5」と,管理ソフト「Virtual Center2.5」などを含む。仮想マシンの管理を自動化する機能を追加したほか,より大規模な仮想マシンを構築できるようにした。

 運用管理の自動化では,大きく3つの新機能が加わった。1つめのVMware Update Managerは,パッチの適用作業を自動化するツール。適用ルールやスケジュールを定義したグループを作り,そこに仮想マシンを割り当てることにより,これまで手作業だった負担を減らす。パッチ適用前にスナップショットをとっておき,パッチ適用後不具合が生じたら適用前の状態に戻すこともできる。

 また,仮想マシンをハイパーバイザー間で移動させるためのツール「VMotion」と組み合わせると,ハイパーバイザーであるESX Serverのパッチ適用も自動化できる。当該ESX Server上で稼働する仮想マシンをいったんほかのESX Serverに移転。パッチを適用し,ESX Serverを再起動したあと,仮想マシンを元に戻す。こういった作業も自動化できる。

 2つめのVMware Distributed Power Management(DRS)は,負荷が低いサーバーで動作する仮想マシンをほかのサーバーに移し,サーバーの電源を自動的に切断する機能。消費電力を削減できる。稼働するサーバーの負荷が高まると,動かしていないサーバーの電源を投入し,仮想マシンをそのサーバーのESX Server上に移す,といった運用が可能になる。

 3つめのVMware Storage VMotionは,ストレージ上にあるデータを,データへのアクセスを停止せずにほかのストレージに移動する機能である。仮想マシンがアクセスするストレージを仮想化することにより,データを保存するのに最適なストレージへ自由に変更できるようになる。ストレージ上のドライブ領域が小さくなってしまった場合などに有効だ。

 このほか,TCPを使った通信処理やストレージへのI/Oを高速化したほか,仮想マシンの最大メモリー容量を従来の16Gバイトから64Gバイトに増やした。

 また,ESX Serverを組み込みソフトとして提供する「ESX Server 3i」の提供も開始する。ESX Serverの機能を32Mバイトのサイズに実装したもので,サーバーにプリインストールして提供することを想定している。NECがすでにESX Server 3iを使って,複数の仮想マシンを動かすことを前提としたサーバー製品を出荷しているほか,富士通なども提供を予定しているという。

 日本語版は,2008年6月までに出荷する予定である。