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 米Microsoftは12月14日(米国時間),Webブラウザ・メーカーのノルウェーOpera Softwareから「WindowsへのInternet Explorer(IE)バンドルが非競争的である」と訴えられた件に対し,公式声明を発表した。Microsoftは「パソコン市場では,米Appleが2007年6月にSafariのWindows版を新たにリリースするなどWebブラウザが増えており,これはOperaの主張に根拠がない証拠だ」としている(関連記事:Opera,MicrosoftをECに提訴,WindowsへのIEバンドル禁止などを要求)。

 Microsoftの広報担当者は「パソコン・ユーザーには,好きなWebブラウザを選び,デフォルト・ブラウザとして設定できる自由がある。その対象にはOperaも含まれる。パソコン・メーカーも,販売するWindows搭載パソコンのデフォルト・ブラウザとして任意のWebブラウザをプリインストールできる」と述べた。「当社は自主規制『Windows Principles』に従い,こうした自由の保護を約束した」(広報担当者)。

 Windows Principlesは,Microsoftが米国および欧州で直面した独占禁止法(独禁法)違反問題を受け,自ら策定した「原則的指針」集だ。Windowsを開発するにあたり,(消費者およびパソコン・メーカーに対する)「選択肢の提供」,(ソフトウエア開発者に対する)「機会の提供」,(Microsoft製品のユーザーに対する)「相互接続性の確保」という三つの基本原則を守るよう定めている。

 競争という観点でみると,IEの市場シェアが圧倒的に高い状況は変わっていない。ところが,米Mozilla FoundationのFirefoxが大きな成功を収めている影響で,Microsoftはこの数年シェアの縮小傾向を止められずにいる。地域によっては,FirefoxがIEに追いついた。世界全体だと,2002年に85%以上あったIEの市場シェアは,2007年10月時点で約63%まで下がった。一方,Firefoxは20%に近づいてきた。Operaの市場シェアは2%に満たない。

 さらに,Microsoftは「IEは10年以上前からWindowsというOSの構成要素」と指摘した。これは,IEがいくつもの独禁法違反訴訟に耐え,MicrosoftにIEとWindowsを分割するよう命令したり求めたりした政府や法人がなかったことを示している。

 Operaの「IEがWeb関連の標準仕様に準拠していない」という訴えに対して,Microsoftは同社製ブラウザが「様々なWeb標準に対応している」との見解を示した。もちろん,もっと大きな問題は,ある企業が対象となる一連の標準仕様を具体的に指定されていないにもかかわらず,準拠するための変更を製品に加えるとユーザーに大きな影響を与えてしまうのに,法律で変更を命じられることの是非だ。Microsoftは,特に最大の顧客である企業ユーザーから要求される互換性を実現するため,Web標準への対応に努力してきた。