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写真1●ネットワークに障害が発生した場合,ほぼリアルタイムで視覚的に影響範囲を確認できる
写真1●ネットワークに障害が発生した場合,ほぼリアルタイムで視覚的に影響範囲を確認できる
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 KDDI研究所は2008年1月7日,インテック・ネットコアと共同で,ネットワークに障害が生じた際にどのユーザーに影響があったのかを即座に監視できる技術を開発したことを明らかにした。具体的には,MPLS(multi-protocol label switching)を使ったネットワーク上で,MPLSのバックボーンの障害情報と,IP-VPNなどMPLSを利用する上位レイヤー・サービスにおけるユーザーの利用状況をひも付け,ユーザーへの影響を視覚的に把握できる仕組みを開発した(写真1)。

 これまでは,MPLSとその上で動作するIP-VPNなどのサービスは,別々に運用管理していたという。例えばネットワークの物理層に障害が起きた場合,どのパスに障害が発生したのかが分かるだけだった。実際にエンド・ユーザーが利用するIP-VPNなどのサービスにどの程度影響が出るのか把握するには,「熟練した管理者でも一件当たり数十分はかかっていた」(IP品質制御システムグループの熊木健二研究主査)。

 今回開発した技術は,ルーターが持つルーティング・テーブルを参照することで,MPLSとIP-VPNなどの上位レイヤーのサービスをひも付け,瞬時に障害のあったユーザーを特定することを可能にした。「エッジ・ルーターが500台程度の場合に,80マイクロ秒程度でひも付けが完了する」(熊木研究主査)。

 この技術によって,ネットワーク障害が与える影響をほぼリアルタイムに把握できるようになるほか,MPLS上で動作する複数の上位レイヤー・サービスを統合的に管理できるため,コスト削減効果も期待できるという。

 同社としては今後KDDIの統合IP網へ応用するなど実用化を進め,サービス品質の向上を目指していきたいという。