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 文化庁長官の諮問機関である文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会の2007年度第10回会合が、2008年1月11日に開催された。

 2007年度の同小委では、デジタルコンテンツの流通促進法制や海賊版の拡大防止策、ネットオークションにおける作品画像の扱い、検索エンジンのデータ収集に伴う複製行為の扱いなどについて検討している。2007年10月に、検討結果を踏まえた中間取りまとめを発表した上でパブリックコメントを募集した。今回の会合では、パブリックコメントで集まった意見と、同小委の上部組織である著作権分科会での意見を基に、中間取りまとめの内容を再検討した。

 パブリックコメントでは546通の意見が個人や団体から寄せられた。うち個人意見は479通、団体意見は67通だった。個人意見の多くは著作権法で親告罪を適用する範囲の見直しに関して寄せられており、303件に達した。団体意見が最も多く寄せられたのは検索エンジンの扱いで32件。薬事関連の権利制限の見直しが30件がこれに続いた。

 ただしこの日の会合では、パブリックコメントを踏まえた各委員からの発言はわずかで、いずれの項目でも議論を交わすに至らなかった。各項目とも、中間取りまとめ以前に議論済みであるという背景もあるが、進行役である中山信弘主査が繰り返し発言を促す中で、沈黙が続くという重苦しい展開であった。

 会議の終盤、委員の中からはパブリックコメントの形骸化を懸念する声も挙がった。「パブリックコメントで貴重な意見が出ても、聞きっぱなしで生かされないのはもったいない。一度議論した内容を、パブリックコメントを踏まえてどう再検討すべきか考えるべき」(村上政博委員)。村上委員は、パブリックコメントを募集する時期をずらすことを提案。「小委員会として意見を一本化してからパブリックコメントを募集するのでなく、複数の意見を併記したまま中間的な論点整理を行い、この時点で募集するのが良いのではないか。ただしこの場合、どの意見が多いかを数で競うような、いわゆる人気投票にならないよう留意する必要がある」とした。