PR
写真●Apple TVの新しいトップ・メニュー
写真●Apple TVの新しいトップ・メニュー
[画像のクリックで拡大表示]

 「音楽は何度も聴くから所有するのが適しているが,映画は1度しか見ないことがほとんど。だからレンタルの方が適している」--米AppleのSteve Jobs氏は,映画のレンタル配信サービス「iTunes Movie Rentals」を始めた理由をこう語る。そして,iTunes Movie Rentalsを楽しむ上で主役になるのは,今回からパソコン不要で使えるようになった「Apple TV」だ。

 Jobs氏の冒頭の発言は,1月15日(米国時間)に行われた「Macworld Expo」基調講演の一コマである。Macworldの基調講演では,iTunes Movie Rentalsの開始とApple TV(写真)の機能強化が発表された。従来のApple TVは,パソコン上のiTunesで管理するコンテンツ・ライブラリのデータ(音楽やデジタル写真,購入したテレビ番組など)を,ネットワーク経由で再生するというシンクライアント的な存在だったが,今回の機能強化によって,パソコンが無くても,動画コンテンツの入手(購入とレンタルの双方に対応)や,デジタル写真の表示(Flickrや.Macなどのオンライン・アルバムにアクセスする)が可能になった。

 実際に,この2つの機能を動画で見てみよう。動画1は,Apple TVを使って,購入できるテレビ番組を探し,そのプレビューを表示したところである。動画を購入するためには,iTunes Storeのアカウントに紐づいた「コード」を入力する必要がある(デモは行わなかった)。


動画1●Apple TV単体でiTunes Storeを使用する

 動画2は,Apple TVを使ってオンライン写真共有サービス「Flickr」のアルバムを閲覧したところだ。写真のデータは,Apple TVのハードディスクに保存されるのではなく,ストリーミングで再生されているという。


動画2●Apple TVを使って「Flickr」のアルバムを閲覧する

 Apple TVでコンテンツを入手する使い勝手に関して筆者は「PLAYSTATION 3よりも上で,Xbox 360と同等」と感じた。PLAYSTATION 3で「PLAYSTATION Store」を使うのよりもApple TVが優れていると感じる最大の要因は,PLAYSTATION 3がユーザー・インターフェースの生成にHTMLを使っている(販売画面がWebページになっている)のに対して,Apple TVは独自のクライアント・プログラムを使用しており,画面の移動がスムーズだからだ。使い勝手の評価が高いXbox 360の「Xbox Liveマーケット・プレース」に匹敵すると感じた。

 残念なのは,iTunes Movie Rentalsの日本での展開が,全く未定であることだろう。米国では既に,Xbox 360でも商用動画配信やIPTVサービスが行われているが,こちらに関しても,日本では行われていない。日本が「ビデオ・オン・デマンド」から見放された状況は,どれぐらい続くのだろうか。