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写真1●KDDIの小野寺正社長兼会長
写真1●KDDIの小野寺正社長兼会長
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 KDDIは1月25日,2007年度第3四半期の決算を発表した。第1四半期から第3四半期(2007年4月~2007年12月)の累計で,連結の売上高は対前年比7.2%増の2兆6386億6600万円,営業利益は同17.4%増の3709億7200万円,経常利益は3754億5100万円の増収増益となった。

 増収増益をけん引しているのは,売上高の3/4以上を占める移動通信事業だ。移動通信事業の売上高は対前年比6.3%増の2兆1004億円と堅調に推移。au事業では4月から12月までに137万の純増数を確保し,累計契約数は約2955万に達した。同社の小野寺正社長兼会長(写真1)は「2007年度末までに3000万の累計契約数という目標まであと一歩まで来た」と語った。

 一方で固定事業は赤字幅が広がった。売上高は対前年比0.4%減の5343億円にとどまった。小野寺社長は「(FTTHサービスである)ひかりoneの営業赤字が響いたが,旧パワードコムの法人向け通信サービス事業などは着実に実績を出している」と説明。ちなみにひかりoneの契約数は2007年12月までの累計で69万8000である。2007年度末までに90万契約としていた通期見通しは,今回73万契約に下方修正している。

CTC買収で「中部地域でシェア30%超を目指す」

 なおKDDIは同日,中部電力グループの通信事業会社である中部テレコミュニケーション(CTC)の80.5%の株式を4月1日付で取得することを正式発表した。取得金額は約380億円。これによってCTCはKDDIの子会社となり,KDDIは中部地域でNTTの光ファイバに頼らずにFTTHサービスを展開できることになる。

 CTCは「コミュファ光」のブランド名でFTTHサービスを展開したり,法人向けの通信サービス事業を提供したりしている。小野寺社長は「IPの時代はアクセスラインを自社で持たなければ利益につながらない。サービスの展開上,自前でアクセスラインを持つことはますます重要になっている。NTTのアクセスラインに頼らない固定サービスを提供することが,ユーザーのメリットにもつながる」と今回の買収の狙いを説明。「中部地域のユーザーに利便性の高い通信サービスを提供していきたい。現在中部4県におけるFTTHのシェアはCTCとKDDIのひかりoneと合わせて12%程度だが,早期に30%以上を獲得していきたい」(同)と意気込みを語った。

 光ファイバ事業を持つ電力系通信事業者のさらなる買収については,「現時点で具体的な案件は無い」(同)とした。今後についても「KDDIから積極的に働きかけるつもりはなく,電力系の事業者から話があれば検討していく」(同)という立場を強調した。

 なお自前で光ファイバを引くことについて小野寺社長は,「電柱への架設許可を得るための時間と設備投資の金額を考えると,NTTと対抗するのは不可能に近い。原則としては電力系事業者との連合体を最大限に活用していく」との考えを改めて説明した。

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