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写真●講演するアクセンチュアの程近智社長
写真●講演するアクセンチュアの程近智社長
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 2008年2月1日,東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2008」の特別講演でアクセンチュアの程近智社長が登壇,2008年に注目すべきテクノロジの潮流とシステム開発の現場に求められる変化について語った。

 最初に程氏は,テクノロジの潮流を6つのキーワードとして挙げた。「クラウド・コンピューティング」「情報・人への持続的なアクセス」「ソーシャル・コンピューティング」「システムインテグレーションの変化」「分散ソフトウェア開発の加速」「グリーン・コンピューティング」である。

 クラウド・コンピューティングとは,ネット(雲)上にある様々なサービスを,そのありかを気にすることなく自由に使いこなすことである。例えば,米GoogleのSaaS型アプリケーション・サービス「Google Apps」を利用すれば,メールやファイル管理などのコストを下げられる。「Google Map」をGPSと組み合わせて自社の物流・配送システムを構築しているところも多い。また,米Amazonや米eBayなどのネット事業会社が,電子決済や配送などの自社のサービス・インフラを社外に提供し始めており,これを自社のビジネス・プロセスを補完する目的で活用することができる。

 「SaaSは進化している。1つのアプリケーションだけでなく,システムの開発環境から実行環境,外部とのインタフェースまで,全てのプラットフォームを提供するプロバイダーが増えてくるだろう」(程氏)。

 また,今後のワークスタイルやライフスタイルの変化を支えるテクノロジとして,ソーシャル・コンピューティングの重要性を指摘。「IM(Instant Messenger)やWeb会議など社内利用のユニファイド・コミュニケーション・ツールと,My Spaceなど外部のSNSツールとの融合が進み,企業の枠を超えた組織がネット上に形成され,様々なコラボレーションが実現するだろう」と程氏は予想する。

 システム開発のあり方も変わる。企業は自社のビジネス・プロセスを低コストかつ短期間に実現するため,ERPや手組みで開発した社内システムと,SaaSとして提供される外部のサービスとを統合する手法に取り組むべきという。「これからはエンタープライズ・マッシュアップが鍵になる。専門知識なしに必要なサービスをマッシュアップするツールやインタフェースがネット上に続々と登場している。これをうまく使いこなすことができれば,ビジネス環境の変化に強い会社を作ることができる」と,程氏は主張する。

 IT部門に求められる資質も変わる。それは,新しいテクノロジがどのようなビジネス・イノベーションを起こすのかを見極める洞察力,サプライヤなどの社外パートナを含め企業の枠を超えたビジネス・プロセスをデザインする力,グローバルな視点でIT資産や人材を活用する力──などである。

 最後に程氏は,ITを活用することで資源エネルギー効率を高め,環境問題に貢献する「グリーンIT」に積極的に取り組むよう呼びかけた。