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写真1●レノボ・ジャパンが2月26日に販売開始した「ThinkPad X300」
写真1●レノボ・ジャパンが2月26日に販売開始した「ThinkPad X300」
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写真2●レノボ・ジャパンの福島 晃 大和事業所 研究・開発 チーフエンジニア
写真2●レノボ・ジャパンの福島 晃 大和事業所 研究・開発 チーフエンジニア
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写真3●レノボ・ジャパンの落合 敏彦 製品事業部担当執行役員
写真3●レノボ・ジャパンの落合 敏彦 製品事業部担当執行役員
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 レノボ・ジャパンは2008年2月26日、ノートPC「ThinkPad」シリーズの新型「X300」(写真1)を発表し、同日から販売開始した。13.3インチ型液晶ディスプレイ(1440×900ドット)とDVDドライブを搭載しつつも携帯性を追求した機種。重量は1.42kg、厚さは最も薄いパームレスト部分が18.6mmで、ThinkPadシリーズの中では比較的軽く薄型である。

 X300では軽さと薄さを実現する手段の1つとして、ハードディスク・ドライブの代わりに、半導体を使うSSD(Solid State Drive)を採用した。容量は64GBである。「SSDはハードディスクよりも重量が55%も軽い。それだけでなく、騒音対策、耐衝撃性、消費電力、処理速度いずれについても大きなメリットがある。コストも下がってきたので、今回のX300にはすべてのモデルで採用した」(福島 晃 大和事業所 研究・開発 チーフエンジニア=写真2)。

 基盤についても高密度化を進めた。HDI(High Density Interconnect)などの新技術を投入したことで、従来機種の「ThinkPad T61」と比較して基盤の面積は50%、重量は60%軽くなったという。

 高密度化を進めると衝撃によるダメージが大きくなり得る。そこでX300はきょう体の強度も高めた。ディスプレイ側のカバーについては構造を変更し、「従来より薄くしたが、これまで以上に高い耐衝撃性を実現できた」(福島チーフエンジニア)。素材にはハイブリッドCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用。CFRPは電波を通しにくいため、無線LANのアンテナ搭載部には電波を通せるガラス素材のGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を採用した。またキーボード側についても構造を変更し、本体を片手持ちした際の重要部品にかかるストレスを15%軽減したとしている。

 定評のあるキーボードも改良を加えた。クリック感を高めるために指にかかる反発力を調整。加えて、キートップにコーティングを施すことで摩耗耐久性を高めた。

 ノートPCの必須要件である消費電力の低減も狙った。オーディオ機能やイーサネットなど電源管理をより細かく設定できるようにし、「無駄な消費電力を徹底的にカットできる」(福島チーフエンジニア)ようにした。また冷却ファンについては新しいコントロール手法を採用し、プロセサのリーク電流が最も少なくなる回転速度に調節する機能を搭載した。これらの工夫によりX300の消費電力はT61に比べて35%、同じく従来機種で携帯性を重視した「ThinkPad X61」に比べて25%削減できたという。バッテリーによる駆動時間は、光学ドライブを外しオプション・バッテリーを搭載した場合で8.2時間。

 管理用ソフト「ThinkVantage」についても改善を加えた。例えばディスプレイを閉じてもすぐにはサスペンド状態にせず、数分間は起動状態を維持するといった設定ができるようにした。「社内でノートPCを持ってオフィス内を頻繁に移動するケースがかなりあるので、これを考慮した」(落合 敏彦 製品事業部担当執行役員=写真3)。

 こうした改良の背景にあるのは、「ビジネスで快適に、かつ安全に使えるPCとして、より良いものを目指す」(落合執行役員)という思想。「薄く、軽く、そして(バッテリーによる駆動時間を)長くという3つの要件はもちろんだが、仕事で実用に耐え得るという基本を守るのがThinkPad。これを見失っては、ThinkPadはThinkPadでなくなってしまう。基本性能を犠牲にすることなく、次世代の技術を取り込んでどう薄くて軽くするかを念頭に置いて開発した」(同)。

 プロセサにはインテルのCore 2 Duo SL7100(動作周波数は1.2GHz)を採用した。OSはWindows Vista Business。主記憶容量は最大4GBで、初期出荷時に1GBを搭載するモデルと2GBを搭載するモデルを用意する。価格は34万6500円から。