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 2008年2月27日に開かれたNGN(次世代ネットワーク)を使った商用サービスの会見で,NTT東日本の小園文典・NGN推進担当常務取締役はメタル回線とNGNの関係について言及した。

 NTT東日本はNGNのサービス提供エリアを,2010年度末までに現在のBフレッツ相当まで拡大する計画である。これによって加入電話網と並んで,加入電話網相当の通話品質を確保できるIP網がほぼ全国レベルで整備されることになる。こうした状況を踏まえて会見では,今後二重に発生するNTT東西のネットワーク維持コストについての質問が出た。

 これに対して小園常務は「メタル回線がなくなるということは現時点では想定していない。しかし,加入電話を中継するネットワークが将来NGNに置き換わり,IP化されていくことはあり得る」との考え方を示した。

 特に山間部などでは,光ファイバー回線で加入者を100%カバーすることは難しい。しかし,そうした地域に残ったメタル回線を使い続けるユーザーのために,加入電話網を延々と更改し続けるのは非効率的。全国的に加入電話相当のサービスが提供できるNGN網ができあがれば,メタル回線もそれに収容することで,ネットワーク全体のコスト効率を高めることができる。

 ただし,加入電話の中継網がNGNに移行すれば,既存のNTT東西から電話網を借りてサービスを提供している他の通信事業者にも影響を与える。また,安価な電話サービスを全国一律料金で提供する「ユニバーサル・サービス制度」を今後どう維持していくか,といった政策議論にも結びつく。

 小園常務は,加入電話をNGN網に切り替え始める時期などについて具体的な言及はせず,「今後検討しなくてはならない重要な課題として取り組む」とした。