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 NTTドコモが2008年3月下旬にも、公式サイトのメニューリストに「企業サイト」を設ける方針であることが判明した。これまでNTTドコモは同社の公式メニュー「iメニュー」内において、プロモーションやPRを主目的とした企業サイトを基本的には認めていなかったが、ここにきて方針転換。今後は企業に対する窓口を広げ、公式メニューの拡充を図る。企業によるケータイマーケティングが一気に加速しそうだ。

 「企業サイト」カテゴリーの下には業種別のカテゴリーが並ぶ予定。企業は携帯電話番号に基づいたユニークなIDである「UID(User ID)」の利用が可能で、会員管理に活用できるほか、NTTドコモから契約者情報(性別・年齢)とクロスしたアクセス数データなどの提供も無料で受けられる。

 ケータイサイトの内容は、例えば全国で幅広く店舗展開をしている企業の場合、「店舗検索」「各店舗でのサービス案内」「クーポンなどのお得情報」「予約機能などの会員サポート」「キャンペーン情報」「企業情報/IR情報」などになる模様。

 企業サイトにおける掲載基準として禁止されるのは大きく四つあり、1.iモードメニュー掲載基準に反するコンテンツ、2.一般サイトへのリンク、3.事前チェックなしの掲示板/コミュニティサービス、4.自社(グループ企業を含む)以外の広告掲載、となっている。

 同社は1月下旬から複数の企業に対し打診を開始。既に2月中旬の社内会議で初回掲載するケータイサイトは決定しており、現在、各社ともにサイト構築を進めている段階だ。

 企業にとっては掲載基準が引き下げられることで公式メニューに登録しやすくなるうえ、公式メニューからの導線や検索結果の上位に表示されるSEO(検索エンジン最適化)効果が確保されるなど、ケータイマーケティングを展開する上で強力な後押しとなる。

 NTTドコモは2008年1月24日、グーグルとの包括的な業務提携を発表。今春よりiメニューのトップページにグーグルの検索エンジンを採用した検索窓を設けるほか、広告配信プラットフォーム「AdWords」を使った検索連動型広告の開始を予定しており、こうした企業サイトの誘致で、早期に広告市場を拡大したいと見られる。


図1●ケータイ広告市場の推移(電通「日本の広告費」を基に作成)
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 ケータイの広告市場は年々規模を拡大しており、2007年は前年比59.2%増の621億円(図1)。さらなる広告市場の形成には企業によるケータイサイト開設が進むことが条件だが、日経パソコンが電子情報技術産業協会(JEITA)の協力のもと、2007年9月中旬から10月上旬にかけて、すべての上場企業を含む8238社を対象に行った調査によると、ケータイサイトの開設率は15.4%にとどまっていることが判明している。

 こうしたNTTドコモの動きに対し、au(KDDI)は「可能性としては検討しているが、近い将来で同様の施策を展開することは考えていない」(KDDI広報)とし、ソフトバンクモバイルも「企業サイトというカテゴリーを設ける予定はない」(ソフトバンクモバイル広報)としている。