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 SAP製品の導入支援を手がけるクレスコ・イー・ソリューション(クレスコES)は、SAP製品を利用したシステムと他のシステムを、通信プロトコル「全銀TCP/IP手順」を使って連携するアダプタ・ソフトの提供を開始した。製品名は「Cresco-eS 全銀TCP/IP手順アダプタ for SAP NetWeaver Process Integration(PI)」。全銀TCP/IPを使ったEDI(電子データ交換)が普及している医薬や製造などの業界を中心に販売していく。

 全銀TCP/IP手順アダプタは、SAPのシステム間連携ソフト「NetWeaver PI」の拡張ソフトという位置づけ。NetWeaver PIは、SOA(サービス指向アーキテクチャ)をベースに、SAP製品同士やSAP製品と他の製品を連携したビジネスプロセスを設計・実行・管理する製品で,プロトコル変換機能などを持つ。ところが「全銀TCP/IP手順は日本独自の規格。SAP製品の標準プロトコルとして採用されていない」(クレスコESの中島忠ソリューション本部長)。このため「全銀TCP/IPを利用するSAPユーザー企業の多くは、自社でプロトコル変換の機能を開発したり、ファイル転送の機能を使うことでカバーしている」(同)。

 「こうした問題を解決するために、日本企業に向けてアダプタを開発した」と中島本部長は説明する。NetWeaver PIと全銀TCP/IP手順アダプタを併用すると、例えばSAP製品を利用して構築した受発注管理システムと、通信プロトコルに全銀TCP/IPを採用した他社の受発注管理システムを接続することが容易になる。

 特にクレスコESが狙っているのは医薬業界だ。医薬はSAP製品が普及している業界の1つで、古くからのSAP利用企業が多い。新版へのバージョンアップを進めようとすると、「全銀TCP/IPが問題になるケースが少なくない」(中島本部長)。医薬業界の事実上の業界標準であるVAN(付加価値通信網)「JD-NET」が全銀TCP/IPを採用しており、対応に手間がかかるからだ。

 NetWeaver PIを使わないという選択肢もあるが、SAPのERPパッケージの最新版「SAP ERP 6.0」を利用したシステムを他のシステムと連携させる場合は、「NetWeaver PIの利用が望ましい」(中島本部長)。そこで全銀TCP/IPを利用できる拡張ソフトを提供して、NetWeaver PIを導入しやすくすることを狙った。

 全銀TCP/IP手順アダプタのライセンス価格は380万円。導入期間は「システムの規模により異なるが、データのマッピングなどを含めて3~6カ月」(中島本部長)。10月までに、医薬業界向けのデータ・マッピング用テンプレートも提供予定である。