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 経済産業省は2008年4月15日、ユーザー企業がパッケージ・ソフトの導入などをシステム・インテグレータ(SIer)に委託する際の契約書のひな型を公表した。2月29日に公表した暫定版(関連記事)に対し、約2週間にわたって募集したパブリック・コメントを反映したものだ。

 公表した文書の正式名称は、『「情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関する研究会」~情報システム・モデル取引・契約書~(パッケージ、 SaaS/ASP活用、保守・運用)<追補版>』。契約書のひな型などは同省のWebサイトからダウンロードできる。

 今回の文書は、2007年4月に公表したウォータフォール型のシステム開発を前提にしたモデル契約書(第1版)の「追補版」という位置付けで、契約書のひな型と解説書からなる。追補版では、ITや法律に詳しい人材がいない中小企業がパッケージ・ソフトやSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)といった“できあい”ソフトを導入するケースを前提としている。

 暫定版と最終版とで大きな違いはない。SIerがSaaS/ASPの選定を支援する際、SLA(サービス・レベル・アグリーメント)まで踏み込んで評価することを「ソフトウエア候補選定契約」の中に追記したり、契約一覧表にユーザーとベンダー双方の責任者名と主任担当者名を記す欄を加えたりするなど、若干の修正に留まっている。

 経産省はモデル契約書の利用を、ユーザー企業やSIerに強制することはない。だが、大塚商会やオービックなど、モデル契約書に沿った契約プロセスに移行する準備を進めているSIerは少なくない。SIerだけでなくユーザー企業も、第1版と併せて追補版のモデル契約書の内容を理解しておくことをお勧めする。