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 総務省の携帯電話等周波数有効利用方策委員会(以下委員会)は2008年4月21日に第29回会合を開催し,3.9世代携帯電話(3.9G)導入に向けた技術的条件の調査を本格的に開始した。この調査の実施は,4月10日の情報通信審議会 情報通信技術分科会で決定した(関連記事)。

 委員会ではまず調査の進め方として,議論の対象とする周波数帯を現在日本で携帯電話に利用している800MHz帯,1.5GHz帯,1.7GHz帯,2GHz帯であるとした。現在アナログ・テレビ放送が利用し,2012年7月以降に空く予定の700MHz帯は,「今回は検討の対象にしない」(総務省移動通信課)という方針を示した。

 調査のスケジュールとしては,3.9Gシステムの利用イメージやシステム機能,干渉条件,送受信間隔などの基本コンセプトを中間報告として2008年7月末までにまとめる。その後,既存システムとの共用条件や必要な技術的条件,運用条件などを調査し,2008年12月ごろに答申を出す計画だ。

 議論を開始するに当たって4月下旬から,3.9Gの利用イメージやシステムの要求条件などに関する意見募集を実施する。5月下旬に予定する委員会では,希望する事業者の意見陳述の機会も設けるという。同日の会合では,3.9Gの技術的条件を専門的に調査するIMT2000高度化作業班の設置も決まった。

 委員会では,HSPAを高度化する「HSPA Evolution(HSPA+)」の技術的条件についても今後取り扱う。携帯電話事業者からの要望に応えた。HSPA Evolutionは,下りのデータ変調方式に64QAM,上りのデータ変調方式に16QAMを利用することで,HSPAを高速化。下り最大22Mビット/秒,上り最大12Mビット/秒を実現するシステムである。委員会が2008年夏にまとめる予定の「2GHz帯におけるTDD方式を活用した移動通信システムの技術的条件について」にて,HSPA Evolutionの技術的要件を盛り込む予定だ。

 アイピーモバイルが返上した2GHz帯TDD方式の活用については(関連記事),委員会が提案した,モバイルWiMAX,IEEE 802.20 Wideband,IEEE 802.20 625k-MC,次世代PHS,LTE(TDD),UMB(TDD)のいずれも共用が可能という結果が出された。今後さらに具体的な技術的条件を検討することになる