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写真●NEC ITプラットフォーム販売推進本部 商品マーケティンググループ グループマネージャーの泓宏優氏
写真●NEC ITプラットフォーム販売推進本部 商品マーケティンググループ グループマネージャーの泓宏優氏
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 「省電力製品を購入するだけではグリーンITは完成しない。仮想化を導入し,適切に運用管理することによってはじめて,大きな省電力効果が得られる」──。2008年4月25日に開催された「仮想化フォーラム 2008」で,NEC ITプラットフォーム販売推進本部 商品マーケティンググループ グループマネージャーの泓宏優氏はこのように語った(写真)。

 「仮想化が省電力に有効な理由は,複数の仮想マシン間で負荷を平準化できるから」と泓氏は説明する。CPUの消費電力は,そのマシンの負荷があるレベルを超えた途端,急激に増加する傾向がある。逆に言えば,適正なレベル以下に各マシンの負荷を抑えることができれば,省電力化が図れるというわけだ。「仮想化によって高負荷のマシンを再配置し,負荷を平準化できれば,省電力化に極めて有効に働く」(泓氏)。

 問題は,いかに仮想マシン間で負荷を平準化した状態を維持し続けるかである。NECでは,仮想マシンで構成するプラットフォーム全体の稼働状態を継続的に監視し,負荷の大きなマシンと負荷の小さなマシンとを自律的に再配置する運用管理ソフトを提供している。さらに適正負荷レベルの範囲で稼働する仮想マシンを集約し,余剰となったサーバーの電源をオフにするといった運用も可能だ。

 泓氏によれば,NECは来月にも,省電力に特化したデータセンター向けサーバー「ECO CENTER」を発売する。1ラックに最大500コアのプロセッサを搭載でき,VMware ESX 3.5/ESXi,HyperVをサポートするなど,仮想化基盤で運用することで最大の省電力効果を発揮する設計になっているという。メインフレームで採用してきた変換効率91%の高効率電源も搭載する。「従来のラック型サーバーに比べ,ECO CENTERは,消費電力を最大17%,設置面積を最大50%削減できる」(泓氏)と,省電力性能を訴える。

 最後に泓氏は,仮想化によって省電力を実現したユーザーの事例を紹介した。三井住友海上火災保険は,機種やアプリケーションの異なるUNIXサーバー450台のうち120台を,仮想化によるサーバー統合で8台に集約した。集約基盤となったのは,NECのエンタープライズサーバー「NX7700i」のハイエンドモデル。1つのきょう体を物理的に構成する8つのセルそれぞれを,仮想化機能によって論理的に分割し,用途や要件を考慮しながら,物理環境と論理環境とを柔軟に使い分けているという。2005年度にまず2台のNX7700iに数十台分のシステムを集約。その後,2006年度に4台,2007年度に2台のNX7700iを追加導入した。

 この結果,従来システムに比べ,消費電力を約1/4に削減したほか,維持コストも約14%削減できたという。「成功のポイントは,適切な計画を立て,段階的かつ着実にサーバー統合を進めたこと」と泓氏は指摘する。複雑なシステムをいかに整理し,仮想化をどのように適用するかを,コンサルティングを通して慎重に見極めた。「やみくもに仮想化をやっても失敗する。適切な計画を策定することが,仮想化導入を成功させるカギだ」と泓氏は講演を総括した。