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NTTドコモが検討している「ホームエリア向けサービス」のイメージ図
NTTドコモが検討している「ホームエリア向けサービス」のイメージ図
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NTTドコモ 代表取締役社長の中村維夫氏
NTTドコモ 代表取締役社長の中村維夫氏
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 NTTドコモは2008年5~6月にも、第3世代携帯電話「FOMA」の個人向け新サービスとして、家庭内の無線LAN経由で音声通話やパケット通信を可能にする「ホームエリア向けサービス」を提供する。同サービス向けとして、FOMA網と無線LANの両方の通信モジュールを内蔵した端末を、個人向けとして新たに提供する。同社が同年4月25日に開催した2008年3月期の決算発表において、同社代表取締役社長の中村維夫氏が明らかにした。

 同社はこれまで、法人向けの分野ではFOMA網と無線LANの両対応端末を発売しており、これを用いた企業内無線IP電話システムを構築する事例も出ているが、「家庭向けにも無線LANを利用したサービスを他社に先駆けて導入する。その後、(携帯電話網の家庭用小型基地局である)フェムトセルを用いたサービスへ展開していきたい」(中村氏)とする。

 家庭に敷設した光ファイバーなどのブロードバンド回線に無線LANルーターを設置することで、FOMA/無線LAN両対応端末と通信可能にする。家庭内では無線LAN経由で通信し、屋外ではこれまで通りFOMA網で通信する。音声通話、パケット通信のいずれも無線LAN経由で可能にする予定。

 無線LAN経由で通信する場合、ユーザーにとってのメリットは大きく2点ある。1つは料金で、同社では無線LAN経由での音声通話の料金を、FOMA網経由の場合より割安にする計画である。もう1つはパケット通信の通信速度。FOMA網経由の場合、高速データ通信規格のHSDPAに準拠した「FOMAハイスピード」対応端末でも、下り最大7.2Mbpsにとどまる。無線LANの場合、IEEE802.11bで最大11Mbps、IEEE802.11a/gで同54Mbpsと高速になる。また、FOMA網では多くのユーザーが同時にパケット通信した場合、通信速度の低下が起こる場合があるが、個々のユーザーが自宅で設置している無線LANでは速度低下を回避しやすくなるメリットもある。

 同社はサービスの詳細を明らかにしていないものの、ホームエリア向けサービスの収益源として「サブスクリプション収入」を挙げており、同サービスの利用時に月額の利用料を徴収する方向で検討しているようだ。このほか同社では、「パケット定額制の開始以降、1契約・1日当たりのパケット通信のデータ量が約2倍に増えている」(同社執行役員の荒木裕二氏)といい、FOMA網のトラフィック増加を避けつつユーザーの携帯電話利用を増やす方策の1つという側面もありそうだ。